近代的原木処理装置-J-Stage.PDF

P141/144 87 近代 的原木処理装置 (スカンジナ ビア諸国の傾 向) AB. Karlstads Mekaniska Werkstad E. Ulander (K.M.W.社　 E.ウ ラ ン ダ ー) ring debarker) これは森林における作業に用い ら 序 文 れる移動式の唯一の装置である。 これはまたパルプ ユ0年以前 の原木処理法は分散非集中化に向か う傾 工場 の調木室において も使用 されているが,現在工 向が強かった。 しか しこの傾 向は急速に変ってきた。 場では姿を消す傾 向にある。 その理 由は明 らかである。す なわち人件費の高騰に よ 2.ポケ ッ ト皮むき装置。 この装置は処理能力が小さ り大型高性能装置によってしか経済的な原木処理がで いためにやは り消滅す る傾向にある。 きな くなったからである◎ 3.ド ラム型皮む き装置。 この装置は調木室用の皮は 原木処理を,合理化すれば製紙生産 コス トにかな り ぎ装置 として次第に普及 してきた。 の影響を与え られる。木材価格がかな り高いにもかか 以下に皮む き方法別 の運転経費 と木材損失の比較例 わ らずスカンジナ ビア諸国の大部分の森林における価 を示す。 格はゼ ロに等 しい。すなわちほ とん どのコス トは木材 第1表 皮むき方法別の運転経費 の処理に費やされ るとい う意味である。 森林において皮む きお よびチップ化を行なえば工場 への輸送経費を削減できる。 しが しなが らこの経費の 削減額は森林外の小規模な処理単位における人件費の 増加に較べれば小 さい◎ さらに森林での皮む きおよび チ ップ化 は繊維損失が大 きいので,木材処理設備に対 し非常に大 きなマイナスの要素となる。 ドラム型皮むき装置(種類 ・特性) 過去10年間における最適規模工場の急速な増加は, ドラム型皮む き装置に よる皮むきお よび高性能で均一 今 日用い られている ドラム型皮む き装置には平行方 なチ ップ品質が得 られる超大型チッパーに よ り集中化 式 とタンブル方式(い も洗い方式)の2種 類がある。 された大規模原木処理 システムの採用に基づいてい る。 タソブル式皮む きの特徴は処理材料の長 さが ドラム スウェーデ ンにおいては天然資源の保存に対 して大 の直径に比 して短か く,従って木材が任意の方向をと きな注意が払われている。原木の水上輸送に代わ り陸 るとい うことである。木材が曲がっていて,しが も98 上輸送になったので乾燥原木の皮む きの方が好まれ る パーセ ン ト以上の高い皮むき率を必要 とす る場合 には 傾向がある。 これに よって調木室か らの廃棄水がほ と タンブル式皮む きを採用 した方が よい。平行式皮む き ん どなくなるが らである。実際今ではほ とん ど トラッ を行な うのに充分な長 さの木材を得 られない場合はタ クによ りパルプ素材が工場に運ぼれ るし,僅がに行な ンブル型 の ドラムを使用 しなければな らない。 われている水上輸送 もほ とんど消滅 しつつある。工場 平行式皮む き装置:の特徴 は,その処理材料の長 さが