感染性心内膜炎-SQUARE.PDFVIP

2009年度第14回NEJM勉強会配布資料 2009年度第14回NEJM勉強会配布資料 感染性心内膜炎 感染性心内膜炎 Infectious Endocarditis Infectious Endocarditis 2009. Oct. 28 2009. Oct. 28 Toshiyuki Kou Toshiyuki Kou Univ. of Tokyo, medical school （M4） Univ. of Tokyo, medical school （M4） 人類には三つの敵がいる ：熱・飢餓・戦争である． 人類には三つの敵がいる ：熱・飢餓・戦争である． そのうちで最も多く，かつ最も恐ろしいのは熱である． そのうちで最も多く，かつ最も恐ろしいのは熱である． Sir William Osler,. JAMA. 1896; 26: 999. Sir William Osler,. JAMA. 1896; 26: 999. Topics Topics ★感染性心内膜炎（IE）の病態，疫学 ★感染性心内膜炎（IE）の病態，疫学 ★IEの臨床症状と診断 ★IEの臨床症状と診断 ★IEの薬物治療，外科治療 ★IEの薬物治療，外科治療 ★IEの予防 ★IEの予防 IEの基本病態 IEの基本病態 • 臨床像は3つの基本病態からなる。 • 臨床像は3つの基本病態からなる。 ①弁破壊による心雑音，心機能低下 ①弁破壊による心雑音，心機能低下 ②内膜の感染による発熱，菌血症，感染性動脈瘤， ②内膜の感染による発熱，菌血症，感染性動脈瘤， 感染性梗塞（各臓器の梗塞，各種膿瘍，Janeway病変， 感染性梗塞（各臓器の梗塞，各種膿瘍，Janeway病変， 結膜出血，爪の線状出血），貧血 結膜出血，爪の線状出血），貧血 ③免疫反応による脾腫，リウマチ因子の出現， ③免疫反応による脾腫，リウマチ因子の出現， 免疫複合体による糸球体腎炎，Osler結節，Roth班 免疫複合体による糸球体腎炎，Osler結節，Roth班 • 以上の組み合わせ次第で、如何なる臓器にも • 以上の組み合わせ次第で、如何なる臓器にも 異常を認めうる。菌の種類や患者の基礎疾患 異常を認めうる。菌の種類や患者の基礎疾患 などにより臨床像は非常に多彩であり、昔から などにより臨床像は非常に多彩であり、昔から （早期）診断が困難な疾患である。 （早期）診断が困難な疾患である。 急性心内膜炎 急性心内膜炎 弁膜異常などの基礎疾患のない患者に主として病原 弁膜異常などの基礎疾患のない患者に主として病原 性が強い黄色ブドウ球菌（故に正常弁でも障害可能）に 性が強い黄色ブドウ球菌（故に正常弁でも障害可能）に よって生じる（稀だが、肺炎球菌やA群β溶連菌（GAS）， よって生じる（稀だが、肺炎球菌やA群β溶連菌（GAS）， G群β溶連菌（GGS）によっても生じうる） G群β溶連菌（GGS）によっても生じうる） 亜急性心内膜炎 亜急性心内膜炎 基礎疾患として弁膜異常（多くはMVP，その他リウマ 基礎疾患として弁膜異常（多くはMVP，その他リウマ チ性心疾患，動脈硬化などによる変性等々）のある患者 チ性心疾患，動脈硬化などによる変性等々）のある患者 に多く、緑連菌やHACEK群，表皮ブドウ球菌，腸球菌 に多く、緑連菌やHACEK群，表皮ブドウ球菌，腸球菌 （急性と亜急性の中間的な印象がある）といった病原