水稻の育苗准备と管理.pdfVIP

【作物別技術情報４月】 ＜作物＞ 水稲の育苗準備と管理 （１） 塩水選、種子消毒、浸漬、催芽 前号（平成 26 年 3 月）の技術情報を参照。 （２）床土の準備 ・１袋（２０ｋｇ）でマット式は５～６箱、ポット式および型枠式は１０～１２箱分。 ・山土などを使用する場合は、肥料を７～１０日前までに混合します。（人工培土で肥 料が入っているものは不要、また型枠式の場合も不要です） ・床土に薬剤を混合する場合は、播種の直前に行います。 ・しめり具合は、手で握ると固まり２０～３０cm の高さから落とすと２～３個に割れる 程度に調整します。 ・型枠式は、苗代の肥料としてNPK の三要素を 15g/㎡を基準に床面に散布し、良く混和 してから均平にならします。 （３）播種 １箱当りの播種量は育苗様式で異なります。箱当り播種量が増加するほど生育の限 界が早く訪れます。このため育苗様式にあった播種量を守ることが大切です。 育苗 箱当播種量 目標とする苗質 育苗日数 様式 乾籾 催芽籾 草 丈 葉 数 稚苗 20 日程度 150～180g 185～225g 10～15cm 2.0～2.5 葉 中苗 30 日程度 80～100g 100～125g 15～20cm 3.0～3.5 葉 ﾎﾟｯﾄ 40 日程度 50g 程度 60g 程度 20cm 程度 4.5～5.0 葉 ・播種前にあらかじめ２～３回空箱を播種機に通して、播種量の確認などを行います。 ・種子が濡れていると播種機の中に詰まるため、脱水機などで水を切っておきます。 【作物別技術情報４月】 ・床土を均平に入れてから潅水します。潅水量は 1.0～1.5 リットル/箱を基準とします。 ・その後播種及び覆土をします。覆土後に潅水すると、出芽時に覆土の盛り上がりを生 じ、生育ムラを生じるため、必ず覆土前に潅水 します。 ・潅水は 20～30℃の温水を使用すると、出芽が早く揃いも良くなります。 （４）出芽～1.5 葉期までの管理 出芽までの管理方法として、出芽機による「加温出芽法」、無加温で苗箱をハウス内で 積み重ねる「積み重ね法」、ハウス内に平置きする「平置き出芽法」があります。 「加温出芽法」 (a)育苗器（蒸気出芽機等）を使用し、28℃程度で加温する方法で、気象条件に左右されずに安 定的な出芽を得ることが出来る。 (b)積み重ね出芽方式で出芽させる場合は、積み重ねの最上段には土だけ詰めた育苗箱を載せる。 (c)出芽期間は概ね2 日間を要する。出芽期間中は床面が乾燥するので、25℃前後の温水を散水 し、乾燥防止と保温に努める。 (d)葉鞘が床土から 5mm 程度抽出したら出芽を終了する。出芽終了時に覆土の盛り上がりが見ら れる場合は潅水を行い緑化に移る。 「積み重ね法」 (a)ハウス内で、播種した育苗箱を 15 段程度積み重ね、保温資材を被覆し出芽させる。 (b)加温出芽と同様、積重ねの最上段には土だけ詰めた育苗箱を載せる。 (c)5 日前後で出芽が終了する。 「平置き出芽法」 (a)播種した苗箱をハウス内に平置きする方法。出芽揃いまでは保温資材を昼夜被覆する。 (b)被覆資材により出芽に差があり、昼間の床土温度が上がりにくい資材を被覆すると出芽が遅 れやすい。また、ビニ－ルを用いると高温障害を受けることがある。 (c)およそ5 日前後で出芽が終了する。 加温出芽器使用の場合、28℃の設定で 36～48 時間にて概ね出芽します。 出芽器を使わないハウス育苗又はトンネル育苗では、地