3年－32配当年次2年－2後期曜日校时水Ⅲ.PDFVIP

３年－３ 授業科目 民事法演習（３） 単位数 ２ 配当年次 ２年－２ 担当者 松久 和彦 開講学期 後期 曜日・校時 水Ⅲ １． 講義等の内容 本演習は，基礎科目である民法の習得を前提に，家族法に関する基礎知識を整理しながら，現実 の裁判例をもとに具体的な解決方法を検討する。特に，当事者の事実関係，当事者の主張・抗弁， 第 1 審から最高裁までの裁判例が形成されるプロセスについて分析し，具体的な家族紛争の特徴とあ るべき解決方法を受講者とともに考える。 群 目 科 幹 基 ２． 授業の目標 紛争の背景，当事者の意思，関係者の利害，取り上げるテーマをめぐる問題状況を分析し，複数 の法制度の連関を理解する。より具体的な事例へのあてはめについての妥当な判断と，判例及び学 説についての批判的な思考能力を習得し，実体法と手続法との交錯を考慮して，解決の方向性，解 釈の可能性を追求する能力を養成する。 ３． 授業計画 第１回 夫婦財産制と日常家事債務の連帯責任 日常家事債務の連帯責任に関する裁判例を題材にして，夫婦の財産関係に関する具体的な問題を 検討する。【関連判例】最判昭和 44 年 12 月 18 日民集23 巻 12 号2476 頁 第２回 不貞行為の相手方に対する慰謝料請求 不貞行為の相手方に対する慰謝料請求に関する裁判例を題材にして，離婚判決にみる裁判官の事 実認定などの問題について検討する。【関連判例】最判平成 8 年 3 月 26 日民集50 巻 4 号993 頁 第３回 婚外関係の法的処理 内縁・事実婚が解消された場合，当事者が形成した財産をどのように分配することができるか検 討する。【関連判例】最判平成12 年 3 月 10 日民集54 巻 3 号 1040 頁 第４回 推定の及ばない子 推定の及ばない子に関する裁判例を題材に，嫡出推定規定の問題点を検討する。 【関連判例】最判平成10 年 8 月 31 日家月51 巻 4 号 33 頁 第５回 離婚後の子への配慮 面接交渉に関する裁判例を題材に，子どもの親権者指定，面接交渉の保障等離婚にかかわる子ど もの問題を取り上げ，実務上どのように配慮されているのかを踏まえ，審判・判決の執行方法を検 討する。【関連判例】最判平成12 年 5 月 1 日民集54 巻 5 号 1607 頁 第６回 債務の承継と熟慮期間 相続の熟慮期間に関する裁判例を題材に，相続の承認・放棄と相続人の保護に関する問題点を検 討する。【関連判例】最判昭和59 年 4 月 27 日民集38 巻 6 号 698 頁 第７回 相続財産の管理 遺産から生じた賃料債権の帰属に関する裁判例を基に，遺産分割の対象に関する問題を検討する。 【関連判例】最判平成17 年 9 月 8 日民集59 巻 7 号 1931 頁 第８回 小テスト，質疑応答 第 1 回～第 7 回までの範囲で，小テストを行う。後半に，これまで課した課題を中心に，解説と 質疑応答を行う。 －41－ 第９回 遺産分割 可分債権の相続に関する裁判例を題材に，遺産分割に関する問題を検討する。 【関連判例】最判平成16 年 4 月 20 日家月56 巻 10 号 48 頁 第 10 回 相続放棄・遺産分割協議と詐害行為取消権 相続放棄及び遺産分割協議と詐害行為取消権に関する裁判例をもとに，財産法と相続法の交錯す る問題について分析する。【関連判例】最判平成11 年 6 月 11 日民集53 巻 5 号 898 頁 第 11 回 相続に関する権利取得と取引の安全 共同