粪蚁矶-KyushuUniversityLibrary-九州大学.PDF

　　『比較社会文化』第3巻（1997）187～191責 　　　　　　　　　vol．3　（！997），　pp．187’一191 福岡県宗像市の筑豊炭田基底から発見された 　　　　　　　総総類化石の産状と堆積環境 　　　酒井治孝＊・加島昭二＊＊・松井正雄＊＊ Keywords：汎歯類，コリフォドン科，筑豊炭田，壷焼層，始新世，河川堆積物 はじめに 　北九州の炭田第三系のうち，上部漸新藷の芦屋層群から た化石はその後，九州大学より北九州市立自然史博物館に は多数の大型脊椎動物化石の産出が報告されているが，下 移管され，クリーニング作業および古生物学的研究がされ 位の大辻・直方層群から産出したという報告はない。筆者 ている。しかし化石骨とそれを含む母岩の風化が著しく， の一人酒井は，1992年4月29日に北九州自然史友の会会員 クリーニング作業，および古生物学的検討にはなおかなり と伴に地質巡検中，宗像市東部の古第三系基底部から大型 脊椎動物の骨および歯の化石を発見した。その後筆者らの 鷺γ1維室羅嚇l 発掘により牙や大腿骨その他の化石が採集された。また同 ♂ ・ ． 露 ” 釧 螺 塞 ● じ産出地点から，北九州市立自然史博物館の岡崎美彦学芸 e麺 ／糞蟻磯 員によって臼歯の破片が，北九州市自然史友の会の亀井俊 　　　か Fukg◎k 幸氏によって下顎先端部の化石が採集された。これらの化 ． 石は国立科学博物館の冨田幸光研究室長によって予察的に 酒　　。 繭騨 ・漁 古生物学的特徴が検討された。その結果，汎歯類のコリフ 炭田第三系　ChikWh◎ ォドン科（Coryphodontidae）に属する化石であると鑑定 され，1993年3月6日，新聞各紙によって「大型哺乳動物 第1図 化石産出地点の位置図（国土地理院発行 としては日本最古の化石の発見」と報直された。採集され 2．5万分の1地形図「中間」使用） ＊国際社会文化専攻・地球自然環境講座 　kuoka　81e，　Japan ＊＊北九州自然史友の会化石部会 187 酒井治孝・加島昭二・松井正雄 後 芦屋層群 期 難難難墾 漸 世 新 期 前 大辻層群 　　凡　　例 匿ヨ・’・m群 後 期 第 古 　　　　　嘉