感覚神経终末.PDF

明治鉱灸医学第40 号 ) - 1 3 (2∞7) 感覚神経終末の形態 一共焦点レーザーと電子顕微鏡による解析 守熊本賢 三 榎原智美 明治城灸大学・医学教育研究センター・解剖学ユニット 要旨 皮脂には身体外部からの刺激を受容するため多額多様な形態を呈する感覚神経終末が分布する 感 覚神経終末のうち圧や振動刺激を受容するものを機械受容器といい ネコの手踊の有毛部には5 種類分布 する すなわち。毛盤 (Medel細胞神経複合体の集合体) 単純終末 Ruffini終末，柵状終末およびPaci ni 小体である 椛造や生理学的特性についてよく知られているPacin i 小体を除く 4 つの受容器について.共 焦点レーザー顕微鏡画像の立体構築像と電子顕微鏡画像を用いてこれらの構造を詳細に解説した 今後は， 感覚神経終末の形態と機能を統合して解明するために，単一求心性一次ニューロンの電気生理学的特性と トレーサーにより標識された軸索終末の形態を詳細に追究したい I はじめに (終末シュワン細胞の細胞質突起)に被われてお り l この機械受容黙の共通した軸索終末の超微形 皮膚は身体外部からの機械刺激(触， J主，振動 態的特徴は槍形終末に示される品õ.221 すなわち。 などに温度刺激および侵害刺激などを受容する 軸索は肩平で長く 周囲を半円状に終末シュワン ため多種多犠な形態をした感覚神経終末が分布す 鞘に被われ，横断而は棺円形で。鞘1I 索の長輸の両 る 感覚神経終末を構造に基づいて分類すると① 端の終末シュワン欄間からはaxonal spî neがJ:IJ 単一の有節性終末となり，末端が特殊な形態をし る四 (Fig.la) この構造はRuffini 終末 柵状終 た終末に分化することなく真皮や表皮内に分布す る自 由神経終末 free nerveendings1.2 ‘ ②毛根 末 単純小体 Ylei ssner小体およびPaci ni 小体 3 周囲を取り巻く柵状終末 palisade endings. に共通して見られる構造であり， axonalspine (肥厚した判l 索終末が一定方向にフォーク状に配 は受容した機械的刺激の電気変換に関与している 列する槍形終末 lanceolate endings岨が集合し と考えられている思 さらに司判l 索周囲に層板を たものに被膜を有する終末は③毛包間にあ り 形成する単純小体， lvIeissner小体およびPacini 制l 索が分岐を繰り返し，十数本の軸索終末が一団 小体では.層板1:: 強い非特異性cholinesterase反 となり分布する Ruffi ni 終末 Ruffini endings., 応が認められている思蛇 (Fig.l b) ④軸索終末の周囲に終末シュワン細胞が居板を形 機械受容器は太い有髄神経線維であるgroup ll