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日販連通信 発行者：日本販売農業協同組合連合会 中塚 敏春 第45 号 住所：〒151-0053 2012 年5 月12 日 発行 東京都渋谷区代々木２－５－５ 新宿農協会館 電話：03-3375-6399 Fax ：03-3375-6637 E メール：info-agricoop@pearl.ocn.ne.jp 茨城県やさと農協で甚大な雹害 手裏剣(しゅりけん)の形、ソフトボールの大きさ 推定被害総額2 億円 ５月１０日に本会中村職員がやさと農協を訪問し、川井組合長・鈴木部長・井坂課長・菊地課長代理に対応し ていただきました。被害に会われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。 - 1 - ６日にはやさと農協に竜巻の通過こそ無かったものの、農協管内の中央北部よりを幅３００ｍ～５００ｍで小 幡(おばた)地区より東の園部(そのべ)、真家(まいえ)地区までの間で６日午後１時過ぎに「雹(ひょう)害」が発生し ました。 今回降った雹の大きさは地元新聞では７ｃｍ位とありますが、実際に畑ではクレーターの跡のようにくぼみが できて、ソフトボールぐらいの大きな穴が見られました。雹害に備えてガラスを厚く（４ｍｍ）したガラスハウスでさ えも割れる甚大な被害が出ています。また自動車のフロントガラスも割れ、ボンネットはボコボコになったと言い ます。雹の降り始めは回りにギザギザもついていて、スレート板の屋根を打ち抜く威力をもっていました。 手裏剣状の飲料缶の大きさの雹 ソフトボールの大きさのクレーター状の跡 タバコの箱の大きさ 降り積もった特大の雹 被害作物はチューリップ、梅、梨、柿、レタス、ぶどうなど１０種類以上に及びました。 やさと農協管内では被害総額が推定１億９千万円になる見込みで、柿、梨の被害はもっとも大きく、特に梨は８０ ００万円位の被害となり、生産高４億円のうち２０％に及ぶ見込みです。 幸い人的被害が出なかったのは雹が小さいうちに軒下なり家の中に非難できたことで、大粒の雹の時には出 れる状態ではなかったためではないかと言います。鈴木部長の息子さんのハウス（トルコキキョウ）は被害の大 きかった真家地区から若干西側の瓦会(かわらい)地区にありますが、それでも１０００万円規模の大きな被害を 受けました。水田に関しては７０％位が田植えを終わっていて、直接的な被害はそれほどみられないものの、雹 が直接当たった水田ではソフトボールくらいの大きさにへこんだ状態も散見されました。また被害の大きい園部 地区は献上柿の地域でもあり、新芽がやられて被害が心配だという話もしていました。 本会では雹害の見舞金を届け、川井組合長に被害状況についての説明をうけました。 「当日は、つくば市の竜巻によるゴミ類が、小幡地区、やさと農協本所付近にもふってきた。中には家の権利 書などの貴重品もあった。今回の雹は氷に黒いゴミがついていて竜巻によるゴミと合わさって氷を形成したと 思われる。農家の共済保険加入は１割位で、ほとんどの農家は加入していない状況だ。これほどの雹害は予 - 2 - 想していなかった。 農協として、自己資金も含め対応を検討するが、１億円以上の資金が必要ではないか」と語っています。 【主な被害状況】 5 月10 日現在