近代日本资本主义経済.docxVIP

近代日本資本主義経済――近代日本銀行券の本質から見る研究意義：現代の資本主義経済は構造的にかわってきたが、戦後の物価変動のありさまが戦前の平常的なあるいは本来的な物価変動のありようとひどくちがっているということも、そんな現代資本主義経済の構造的な変化を深く関係しているのではないだろうか、と考えられている。そして、戦後の物価変動を現代資本主義経済の構造的な変化と関連のもとでつかもうとする研究も行われただろう。それは、銀行券はいったいどういうものだろう、銀行券の本質はどういうものなのかと究明しなければならない。生成背景：明治五年（1872年）国立銀行条例の制定と明治十七年（1884年）の兌換銀行券条例の成立は日本近代銀行券の歴史上の二つ重要な転換点であった。すでに、明治二年（1869年）設立の為替会社は正金無利足預り手形を発行したが、為替会社の発行した各種の手形は、明治五年の国立銀行の設立によって、国立銀行紙幣に代替された。もともと明治四年の新貨条例の規定する本位金貨に兌換されるところの銀行券であったが、明治九年の改正国立銀行条例によって、当時の通貨と兌換される銀行券は政府紙幣兌換の銀行券になったのである。これら発券銀行であった国立銀行は、日本銀行へと集中され、一元化され、銀行紙幣も、また中央発券銀行としての日本銀行の兌換券に代替され、単一化されるとともに、再び銀貨（後は金貨）に兌換される銀行券へと引き戻されたのである。日本銀行を創設するに至った事情および目的は、ときの大蔵卿松方正義が政府に提出した「財政議」、「日本銀行設置に関する建議」および、「日本銀行創立趣旨書」に明らかである。その創設の目的は主として二つであった。第一に、中央発券銀行としての日本銀行を創設し、それによって当時混乱していた幣制の整理統一を図ることであった。第二に、中央銀行としての日本銀行を創設して、一国金融の中枢機関にしようとしたのであった。銀行券本質：銀行券はもともと私人の商業手形に代わってあらわれた銀行の一覧払手形であって、銀行の貨幣債務をあらわす証書であるかぎりに、ほんらいの貨幣、すなわち、金貨の支払いを約束せる銀行手形、したがって金貨との兌換券がたてまえである。ところが、明治五年の国立銀行紙幣は金貨兌換券であったが、明治九年の改正国立銀行紙幣は通貨兌換銀行券であって、当時の通貨は不換政府紙幣が基本的であったから、それはもはや金貨に兌換されない銀行券であった。このように、明治九年の改正国立銀行紙幣は金への兌換を免除されてはいたが、通貨＝政府紙幣への兌換を必要とする銀行券であったから、それは依然として、国立銀行の債務証書＝手形であることで、政府紙幣との兌換の義務も規定されていないこんにちの日本銀行券とは、本質的にも、違っているようにみえる。すなわち、金兌換から解放された日本銀行券をもって、すべての債務の支払からまったく解放された、したがって、いかなる意味においても債務証書＝手形でないところの代用通貨、すなわち政府紙幣と本質的にかわらないものとされた。現代日本銀行券は、一方的に、自由な兌換を停止されているというてんで、完全な意味での兌換銀行券なのではないが、しかし同時にまた、それの本質は、他方、兌換の可能性が制限された形でいくぶんのされており、兌換を完全に停止されているのではないという点で、完全な意味での不換銀行券なのでもない。兌換の可能性が制限された形でいくぶんのこされているということは、兌換が発券銀行の債務履行形で行われるのではないということを意味する。兌換が発券銀行の債務履行の形で行われるのであれば、兌換は自由なのであって、けっして制限されえないのだからである。そこで制限された形での兌換――現実的金の相対的に少ないあり高に対応するやむをえない現代的な形態での兌換ともいえるところの――というのは、確定された金量への一枚一枚の現代日本銀行券の転換が特定の機関や個人にたいして制限的におこなわれる、ということであった。だが、不換紙幣や完全ないみでの不換銀行券においてみられる不確定金量への転換というじじつからげんかくに区別されなければならないところの、確定金量への転換というじじつになる。げんじつに見られる金「公定価格」や公定外国為替レートからの諸偏倚は、現代日本銀行券の確定金量への制限的な転換の可能性を否定するものなのではなく、けっきょくただ、確定金量への転換が自由ではなく制限されていることの結果的な現象にほかならないのであって、現代日本銀行券が完全ないみでの兌換銀行券ではない証拠なのでもあろう。ところが、現代日本銀行券が制限されながらも確定金量に転換されうるということは、同時にまた他方では、それが完全ないみでの不換銀行券ではないことをものがある。こうして、制限