宮崎公立大学に対する大学評価（認証評価）結果.pdfVIP

宮崎公立大学 宮崎公立大学に対する大学評価 （認証評価）結果 Ⅰ 評価結果 評価の結果、貴大学は本協会の大学基準に適合していると認定する。 認定の期間は2024 （平成36）年３月31 日までとする。 Ⅱ 総 評 貴大学は、1993 （平成５）年に宮崎公立大学事務組合によって設立された人文学部 国際文化学科のみの単科大学である。キャンパスは宮崎県宮崎市に置かれ、「高い識見 と国際的な視野を持つ人間性豊かな人材を育成するとともに、広く地域に開かれた大 学」を建学の理念に掲げ、教育研究活動を展開している。2007 （平成19）年には法人 化、2011 （平成23）年には設立団体が宮崎市になるなど、開学以来変化はあったもの の、建学の理念を継承し、リベラル・アーツ大学として今日に至っている。 2009 （平成21）年度に本協会による大学評価 （認証評価）を受けた後、地域に根差 した公立大学として、今後どのような大学教育や運営をしていくべきかを探ることを 目的として2011 （平成23）年度に 「宮崎公立大学の明日を考える懇話会」を設置して いる。その提言を踏まえ、2012 （平成24）年度に「魅力ある大学づくり委員会」にお いて、教育課程及び教育研究組織等の再編を行うなど、改善に取り組んでいる。小規 模大学の強みを生かし、全学年次で少人数の演習を開設し、特に２年次の基幹演習で は地域課題等をテーマとしたアクティブ・ラーニングを実践しており、地域に根差し た公立大学としてのプレゼンスを示したカリキュラムとなっている。新カリキュラム は始動したばかりであり、いくつかの課題は見受けられるものの、今後の成果が期待 される。 貴大学の取組みとして、学生の国際交流支援では、グローバルセンターを開設し、 協定校の拡大、語学支援、渡航費等の助成など積極的な支援を行っており、在学中に 海外留学の経験を持つ学生が過半数にも昇る実績を上げている点は高く評価できる。 また、スタッフ・ディベロップメント（ＳＤ）において、外部研修に積極的に参加さ せ、学生との協働で広報誌を発行している活動は、事務職員の資質向上を図る取組み として注目すべきものである。さらに、内部質保証体制としては、理事長から部局長、 各課室長までが一堂に会する「改革推進会議」を設置し、各部会からの自己点検・評 価を所管し、課題の共有及び改善を迅速に行う体制を整え、取り組んでいる。 一方で、前回の本協会の大学評価を受けた際にも指摘された１年間に履修登録でき １ 宮崎公立大学 る単位数の上限はいまだ設定されておらず、単位の実質化の観点から早急に改善する ことが望まれる。 Ⅲ 各基準の概評および提言 １ 理念・目的 ＜概評＞ 建学の理念・目的として、「広く知識を授け、深く専門の学術を教授研究し、高 い識見と国際的な視野を持つ人間性豊かな人材を育成するとともに、広く地域に開 かれた大学として生涯学習の振興、産業経済の発展及び文化の向上に貢献するこ と」を学則に規定し、その理念・目的を達成するために、「国際的な視野、幅広い 知識と確かな専門性、言語によるコミュニケーション能力を備えた上で、人間文化 の現代的課題を探究でき、グローバル化する世界で多様な人々とともに主体的に活 動できる人材を育成する」ことを人材育成目標に掲げ、「教養あるグローバル人材」 の育成に努めている。 これらの理念・目的、人材育成目標は、『大学案内』『入学者選抜要項』、ホーム ページ等に掲載し、進学ガイダンス、オープンキャンパス、入試説明会、高等学校 訪問、出前授業、保護者説明会などで学外者に周知・公表している。また、在学生 に対しては『学生要覧』を配付のうえ履修ガイダンスなどで周知し、教職員に対し ては入試説明会や教員連絡会等の場で確認を行っている。 理念・目的の適切性につい