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低質･低効果林の概念と改良手段 四川省林業勘察設計研究院 周立江 一、低質･低効果林の概念と判定 低質･低効果林をめぐる認識については 1980 年代に系統的な研究が始まり、過去十数 年間、多くの議論が展開されてきた。長江上流の防護林に関する研究の中で、張健らは、 低質･低効果林とは｢自然的要素以外の干渉･破壊を強烈に受け、林分のシステム機能が逆 向きの発展傾向を呈し、システム内の各構成成分の質が低下し、…林分システム全体が 自己調整機能をほとんど喪失し、最終的に水土保全能力が極めて劣り、防護効果が極端 に低い状態に陥った林分｣[1]を指す、とする認識を示した。郭小平、朱金兆らは黄土高原 地区の低質･低効果アカシア林に関する研究の中で、｢低質･低効果林とは林分の生物生産 量、生態効果、経済効果が同類の立地条件下における、同じ林分の平均水準を下回る林 分の総称を指す｣、[2] との認識を示している。また、太行山の低質･低効果林に関する研究 を通じて、李鉄民は、天然生林が｢外部要素の継続的な干渉･破壊を受け、二次林群落に 逆行変化が起こり、比較的良質かつ相対的に安定した段階から比較的低級かつ不安定な 方向へと衰退し…自然生態効果と社会経済効果が低下した林分を低質･低効果林という｣、 [3] との認識を示した。 これら関連文書では、低質･低効果林を経営型と原生型の 2 つに区分し、低質･低効果 林とは｢自然または人為的要素によって生態公益機能の低下が起こった森林である。この うち、自然状態下の立地条件が比較的劣る、または生長環境が劣悪なために形成される 低質･低効果林は原生型の低質･低効果林であり、人為的干渉を受けた、または生殖質が 劣っている、経営が不適切であるなどの原因によって形成された低質･低効果林は経営型 の低質･低効果林である｣としている。また、原生型の低質･低効果林には｢高山の矮林と 低木、熱帯サバンナ、砂漠植生、草原植生などが含まれる｣[4][5]。ただし、寒冷高地で生 長する｢高山の矮林｣、乾燥地域の｢砂漠植生｣、高木樹種の生長に適さず自然に発育する ｢草原植生｣などはもともと、それらが存在する環境条件下における最適の植生類型で、 それは自然選択の結果であるはずであり、かつ相応の環境条件下において正常な効果を 発揮していることから、これら自然植生を低質･低効果に帰することについて、理論、概 念上いずれも考慮するに値する。 森林の自然起源は異なる自然地理区域、地帯において、さまざまな発育類型を呈する。 これは自然選択と変化の結果である。これら自然林の中で、われわれの先人はそれに対 する低質･低効果の判定をほとんど下すことはなかった。効果の高い、低いにかかわらず、 それはいずれも自然の産物であり、環境による選択だった。今日、われわれが度々言及 する低質･低効果林とは、森林の衰退の産物と見なすべきものである。そして、森林の衰 退 （土地の衰退を含む）、最も主要かつ直接的な原因は人類によってもたらされる。故に、 低質･低効果林に対する定義を行う場合、このことを考慮すべきである。低質･低効果林 の概念は林分の効果と環境との関係、林分の質と持続可能な経営との関係を具体的に示 すものでなければならない。 筆者は、低質･低効果林に原生型は存在しないと考える。森林の起源から区分する場合、 人工林と天然生林の区別はあるものの、いずれも人為的要素が直接作用して形成される、 または自然的要素の作用が誘導されて形成されるものである。森林病虫害による災害な ど、一部の低質･低効果林については、その直接的な干渉要素が自然に由来するものもあ るが、その原因を分析してみると、やはり人工的な作用の影響下で、林分自体の抵抗性 1 が弱まり、自然との間で調和、安定を維持するシステム構造や機能が既に失われている ことが分かる。低質･低効果林は天然生林と人工林で生じ、人為的作用がその主な原因で あり、かつそれは自然的要素を誘導する作用力を持つ。天然生林で形成される低質･低効 果林は主に人間による林地資源の不合理または過度な利用及び自然的要素の誘導によっ て起こるものである。一方、人工造林で形成される低質･低効果林は主に造林･営林活動 における、目標の確定、方式･措置の採用、樹種