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（様式２） 技 術 内 容 説 明 書 技術の名称 皮膚低刺激性発泡素材 申 請 者 イチイ（有）（大東市大野1-9-10(本社)） URL：/ 連 絡 先 代表取締役 市位 政嗣 当社は、「ゴムアレルギーの少ないマリンスポーツ用品」の依頼を契機として、人体に優しい皮膚低刺激性の 発泡素材の開発を行った。 ゴムに添加剤等を混入して製造される「スポンジ」は、マリンスポーツ用品、手袋、ゴム草履、サポーター等 技 術 の 日用製品に使われているが、その過程において接触性の皮膚炎を引き起こす添加剤や加硫促進剤を使用し 開発の状況 ており、これが「かゆみ」「かぶれ」等これまでゴムで問題となってきた皮膚現象を誘発している。 そして現在、高齢化社会の進行や化学物質過敏症の多発などで、人間に優しいものづくりが必要とされている 時代となっている。 当社は、医療系大学から得たゴムアレルギーの知見を配合設計に活かし､新しい熱可塑性エラストマーをベ ースに加硫によらない架橋を行い、また人体に適合性の高い添加剤等を配合、さらに形状面でも透湿性を良く するとともに皮膚接触度を小さくして、従来よりも皮膚刺激性が非常に小さく、かつ従来と同一以上の物性を有 する発泡素材の開発に成功した。 今後、この素材をさらに改良するとともに、①大板による本生産用試作②抗菌剤練りこみとオーガニック繊維 に低刺激接着剤やホットメルトによる接着を行ってマリンスポーツ用品やサポータ用素材としての完成、を行 う。 本発泡素材は、①高齢者用サポータ、床ずれ防止クッション②身障者用装具の緩衝材③スポーツ用各種パ ッド④マリンスポーツ用スーツ⑤チャイルドシート等ベビー用保護具や玩具⑥女性用ブーツパッド 等、皮膚に 接触する製品に広い応用範囲を有する製品である。 本素材とその応用製品のＰＲ、営業、販売は、当社のみならず、本素材のベースエラストマーを供給している クラレトレーディング㈱等とも提携して、マスコミへの広報や展示会への出展、あるいは協力していただいた研 究者を通じて広く行っていく。 本発泡素材の配合の特徴は、①ハイブラーというゴム弾性を持つ熱可塑性エラストマーをベースポリ マーとして採用し、加硫せずともゴム弾性を持つようにしたこと②低刺激性を求めるがゆえに反応性の 少ない薬剤を選択したことにある。 特に、選択した架橋剤（分子と分子を橋架けする役目）は、官能基がなく非常に不安定であったため、 製品を安定させるのに2年半を費やした。 技 術 の また、ハイブラー自身は架橋と発泡の幅が少なく、発泡しずらい。このため安定した架橋発泡状態を 原理・特徴 得るために、ＡＤＣＡ系発泡剤と亜鉛華系発泡助剤の量を絶妙なバランスでブレンドした、ハイブラー 専用発泡剤（商品名ＶＰ３５＃Ｎ）を同時進行で開発した。 機械的な強度では、従来品の物性（硬さや、引裂き強さ、伸び率など）により近づける為に、添加剤 の量、種類、配合比を変えた実験を繰り返し行い、必要に応じてベースポリマーの配合比の調整を行っ て現在のバランスを見出した。 成型方法も柔らかさと強度を出す為には不可欠な要員で、既存の熱可塑性樹脂・エラストマーの発泡 工程で実施さていれる１段法から、成型したものを再加熱する２段法へ変更したことで、発泡体の架橋 効率が上がり、物性の向上と安定性に繋がった。また余分なガスが抜けた為、応力が緩和され、柔らか い風合いを得られるようになった。 本発泡素材の形状の特徴は、連通気泡成形剤を使用して、発泡体の気泡を単一の気泡のみならず、連 通した気泡群を含むものにし、尚且つ、表面の気泡状態を粗くしたことにある。 このことにより、