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希望の助動詞　まほし　 黄燕燕 活用 基本形　 未然形 連用形 終止形 連体形　 已然形 命令形 活用の型 まほし まほしから まほしく まほしかり まほし まほしき　 まほしかる まほしけれ 　 ○ 形容詞のシク活用型 接続：活用語の未然形に続いて用いられる 。（行か　まほし） 　 意味：希望の意味を表す助動詞 。 １、未然形 くつは虫などの心ちして、うたて、け近く聞かまほし からず。（枕草子） 訳：クツワムシのような感じがして、嫌で、間近では聞きたくない。 　　２、連体形：あるいはおのが家に籠りゐ、あるいはおのが行かまほしき所へ往ぬ。(竹取物語) 　訳：(その後)使用人のある者は自分の家に篭もっていた。 またある者は自分の行きたいところに行ってしまった。自分の行きたいところへ去る。 　　あらまほしかるべき御ことどもを、（源氏物語?総角）訳：是が非でも、あってほしいような良縁であるのに、 ３、連用形 いと恋しければ、行かまほしく思ふに。（更級日記） 　訳：（乳母が）大変に恋しいので、（お見舞いに）いきたいと思っていると。 我が宗なれば、さこそ申さまほしかりつれども。（徒然草?222） 　訳：（仏教は）自分の宗派なので、そのように（念仏こそ最善）申し上げたかったのですが。 ４、終止形：いかなる人なりけん、尋ね聞かまほし。（徒然草?43段） 　訳：どのような人なのだろう。尋ね　聞きたいものである。　 ５、已然形 ものうち言ひたる、聞きにくからず、愛敬ありて、言葉多からぬこそ、飽かず向かはまほしけれ。（徒然草?一段） 訳：ちょっと何か言ったときでも聞きにくくなく、やさしさがあって、口数の多くない人こそ、飽きることなくいつまでも向かいあっていたいものだ。 「あらまほし」 について 　動詞「あり」に連なって「あらまほし」の形で、「望ましい?理想的だ」の意になる。 　人はかたちありさまの優れたらんこそあらまほしかるべけれ。（徒然草?一段） 訳：人は容貌容姿が優れているのが望ましいことであろう。