似格固有值缩退似格.DOCVIP

価格固有値、縮退価格、無価格、２重価格香村由紀第1部　　はじめに　新古典派は、価格を媒介にして、競争により経済が最適化すると主張する?しかし、????等は、技術の非線形性により、経済発展の経路依存性がおこり、最適点が必ずしも得られない事を示した?????の経路依存性においては、可能な経済状態のある点では、最適性が存在するが、その実現は経路に依存するため、現実の経済は必ずしも最適状態にないというものであった?しかし、現実がそうとしても、理論的には最適点は必ず存在し、それは自由放任により得られることに変わりがない?　しかし、ここで示すように、技術の非線形性と結合生産の議論を組み合わせ、市場での安定点について検討すると、いずれの安定点も消えてしまい、存在しえない事がしめされる?すなわち、価格が存在しない場合があると言う結論が得られる?　ここで使う議論は、?????の技術についての議論を基礎としている?新古典派に対し、?????は、技術、生産が価格を決めるという古典派の主張を復活させた??????の示したものは、需要と供給により価格が決まると言う新古典派????の背後には、技術が価格を決め、需給はその価格のまわりをふらつくという事実である?このため、新古典派的な需給による価格決定は、?????的な価格の周辺でふらついていると言う事になる?　この?????の数学構造は、固有値と固有?????の関係で記述できる?これに、不動点定理を組み合わせると、今述べた様に、可能な経済状態のいずれにおいても、最適状態がえられない場合があると言う結論が導ける?この価格不存在は、均衡価格はあるが不安定であるという事ではなく、均衡価格そのものがないと言う点で、原理的には重要である?もちろん複数の安定点があり得るという、????と似た結論も導ける?　また、より重要なことは、線形状態においても非線形状態においても、いずれの場合も次の結論が出て来る?自由放任でえられる安定点のいずれも最適な経済状態を示すと言う保証はなく、???????は否定されると言う事になる?これは、n個の産業があれば、n個の異なる価格体系があると言う事から導かれる当然の帰結である?現実の価格は現状の経済が示す多様な価値の1つの写像にすぎず、別の写像による価格体系もあり得ると言う重大な事実がある?この事を、この報告で示したい??????????とその帰結　?????は、利子率が決まれば、価格がきまり、利子率???の状態では、労働価値が成立している事を示した?これは、利子率は体系の外部から与えられるもので、新古典派の主張する経済が経済として完結するものでない事を示すものでもある?従って、?????は、技術により価格が決まる事、利子率???の時、価格は労働価値に還元される事、利子率は経済外から与えられる事の3点を示していると言える?　さらに、?????は、結合生産の問題を扱っている?また、技術が非線形でも????とその結論は成立することをのべている?非線形の問題については、有賀の安定性についての議論が嚆矢で、唯一の重要な成果であろうか?しかし、扱われたのは係数がすべて正の局所安定性の場合であり、係数負となる結合生産についての議論はない?結合生産と非線形性について、またそれに伴なう大局安定性については、まだ十分な議論がなされてはいない?この報告の目的の1つは、非線形性と結合生産が大局安定性と結び付くとどのような帰結が導かれるかを議論する事にある?　なぜ、係数が正の場合、局所安定性のみで、大局安定性が問題にならないかは、塩沢の定理が関係する?塩沢は、???????の定理を拡張し、経済学????では、労働が全ての生産関数に関わるため、係数が正の場合、いかなる場合も、固有値と固有?????が唯一に定まり、2つの固有値が縮退して同一の値になる事はない事を示した?このため、経済学的な生産平面では、正の値を示す固有値1つが次第に変化していくだけで、2つの固有値が交差する事はないと言う結論が導ける?しかし、負の係数が存在する場合はこの限りではない?　公害の生産はこの例である?公害は、例外事象のように見えるが、実際の産業をみれば、どの産業でも必ず、無駄な副産物を生み出している?この処理係数は負になる?この負の処理係数がある場合、塩沢の定理は成立しない?　我々は、負の生産係数がある場合につき、具体的な数値例について、固有値を使い、固有値と固有?????が交代することを示した?この帰結を使うと、?????の議論のうち、労働価値についての議論は、意味がない事になると言えそうである?なぜなら、価格は1通りに定まらず、複数の価格が存在しえ、また、現実の価格は最適状態をしめす保証はない?もちろん、どのような場合にも価値を労働に帰