ホリデーシーズンに楽しむ夫妇料理.docVIP

ホリデーシーズンに楽しむ夫婦料理 文　渡辺有子　写真　五十嵐隆裕 2013年12月24日 　　 　グッと冷え込んできて、日に日に冬らしくなってきたこの頃。今年もそろそろ終わりに近づいてきましたね。お休みをどう過ごそうか、友達とパーティーでもしようか、いろいろと楽しい計画を立てている人も多いはず。寒い外を眺めながら、暖かい家でのんびり過ごすのもいいですね。普段は慌ただしく夕食を作っている人も、普段作らないような料理をじっくりゆっくりしてみる、というのはどうでしょう？ 　最近は料理男子なんていう言葉もチラホラ聞くくらい、料理好きの男性が増えているようです。豪華な食材をガツン！ と買ってその時だけ豪快に料理する、いわゆる男の料理というのはずいぶん前からあったことだと思うのですが、今は日常的に料理をする男性が増えているように思います。作るものはやはり女性とは違ってやや豪快だとは思いますが、やけに段取りもよかったり、ある物で工夫してみたり、女性の料理よりこだわりがあったりといった印象です。 　我が夫もキッチンに立つことが趣味のようなところがあり、私が作らないような料理をいろいろとふるまってくれます。人が作ってくれた料理ってなんでこんなにおいしいのでしょうね？ 自分で作ると味がわかってしまっている分、食べた時の驚きというのはないですし、自分で作る味の方向性とは違ったりするので新鮮に思えるからでしょうか？ 　男性が作る料理と女性が作る料理はどこか違いがあるように思います。前置きが長くなりましたが、今回は、ホリデーシーズンは夫婦で（彼と）料理をしよう！ という提案です。料理男子ではないご主人（彼）でも大丈夫。一緒に料理をすればいいのです！ あくまでも料理をするのはご主人で、私たち女性は普段慣れている動きを活かして、スーパーアシスタントとしてキッチンに立ちます。材料の準備や、つけ合わせを担当したり、調理途中に出る道具の洗いものをしたり、手際よくお手伝い。そうすれば、料理ができた時にシンクやコンロのまわりがグチャグチャ、なんていうこともなくなります。 　今日は我が家で夫が作ってくれる「ハニーグレイズド ダックブレスト」というホリデーシーズンにぴったりの鴨肉料理をご紹介します。鴨肉というと普段なかなか登場しない素材ですよね。そこが男の料理といった感じでいいですね！ 鴨肉は硬くなってしまいそうで、難しそうなイメージがありますが、だからこそ、このシーズンに男性に作ってもらいたいのです。できあがりの見た目は華やかさもあって、人を招いても見栄えがします。それを旦那さんが作ったとなれば、それだけで盛り上がります。 　そして作り方ですが、じつはカンタン！ です。でも、カリッとジューシーに揚げ焼きにしたいので、できたら鉄のフライパンで焼いてください。そうそう、道具などのスペックにも男性のほうがこだわりがありますね。 【材料（２人分）】 鴨胸肉　　　　　　１枚（約３５０g）はちみつ　　　　　大さじ３白ワインビネガー　大さじ３ピスタチオ　　　　適量粗塩、黒こしょう　各適量オリーブオイル　　少々 【作り方】 （１）鴨胸肉の皮目に格子状に切れ目を入れる。（この時、身まで切らないように注意する）粗塩、黒こしょうを両面にふってなじませる。 （２）鉄のフライパンを強火でよく熱し、オリーブオイル入れてキッチンペーパーでふきとり、十分に温まったところに（１）を皮目から入れ、強火のまま５分、焼きつける。この時、鴨の皮から脂が出てきて揚げ焼き状態になるようにする。サイドも焼けるように転がしながら焼きつける。 （３）裏返して、身の面も同じように５分、強火で焼きつける。 （４）一度、取り出してアルミホイルに包み予熱で火を通す。フライパンに残った鴨の脂を漉してボウルに取り出す。（これはフライドポテトなどに使えるおいしい脂なので大切に保存） （５）はちみつと白ワインビネガーをよく混ぜて（４）の鴨を焼いたそのままのフライパンに注ぎ入れ、中火で煮たたせる。この時、フライパンの底の焦げをこそげとり混ぜることが大事。酸味が旨味に変わってとろみがついてきたら、（４）の鴨肉を戻し入れ、ソースを絡めるように鴨を適宜、返しながらソースを煮詰める。 （６）鴨肉を食べやすい厚さにスライスして器に盛り、フライパンに残っているソースをかけ、刻んだピスタチオを散らして、できあがり！ ＊ ズッキーニやカブなど、好みの野菜をオリーブオイルと塩で蒸し煮したものをつけ合わせに添えて。 　普段、作らないような料理を作る、ふたりでキッチンに立つ、そして一緒に食べる。これもまた、休日の素敵な過ごし方だと思います。いつもは料理をしないご主人（彼）も、これを機に料理男子になってしまうかもしれませんよぉ！