横蓬光出土-全国遗迹报告総覧.PDF

横蓬光出土 横蓬光町教育委員会 はじめに 昨年の展示では「縄文土器 1 万年」を企画し、 町内出土の縄文土器を 網羅的に取り上げ、いかにこの地に豊かな縄文文化が開花したことを示し た。今年は一転、 土器は土器でも文様がほとんどない古代(古墳時代から 平安時代)の器を取り 上げ、一見のっぺらぼうの様な器にも、 様々 な形や 色彩があることを示して、 そこに人々の様々な思いがあっただろうことを 考えてみたい。 横芝光田T は、外洋に接していることによる温暖な環境のもとで縄文文化 が発展したが、その後に統〈弥生文化は早〈入ったにもかかわらずあまり 繁栄しなかったようで、 遺跡の数は少ない。しかし、 古墳時代中期になる と急速に人口が増え、 殿塚 ・ 姫塚に見るような古墳文化が栄えた。この古 墳文化は 富の集中による貧富の拡大、 豪族の出現に見る権力の生成、 それ が伸張することによってやがて国家が形作られる時代であった。その中で 人々が日常使う土器は、 わずか数百年前まで使っていた文様を付けた縄文 土器とは異なり 、 表面がのっぺらぼうになってしまった。なぜ、 l 万年も の長い間付けていた縄文を、 人々はいとも簡単にかなぐり捨ててしまった のだろうか。これには土器が実用本意になったとか、合理的になったとか、 様々な説が提示されているが、 未だに定説は無い。 しかし、 古代の器をもう一度よく見てみよう。器の形は用途に応じてそ れぞれ様々に形作られ、色も用途に従って彩色し たり、 機能的、 感性的に 付け加えたり、あるいは素材を選んでいたと思われる。特に色彩について は文様造形が無くなった分、 より多彩になって、 赤や黒だけでなく、白、 青、 緑 と 増え、これがやがて中近世陶磁器へと受け継がれて行った。 これまで古代の土器の研究は、主に形(型)と製作技法とから進んでき た。こ こでは少し視点を変えて、 機能的な形 ( 機能美)と色彩とから古代 の器を考えてみたい。 目;欠 はじめに 目次 の 形 一 一 一 あ 器 れ 芯 ん き そ 一 る 他 器 器 刻 一 書 一 書 一 器 一 文 一 字 一 号 灯 へ 叩 痕 な あ 目 U q の 一 一 一 一 の 一 土 る か 一 た硯 の 線 - 墨 に 4 4 戸 U 4 4 4 3 3 1 3 i t 1. 古代焼き物の器の形一一一一一一 l ② ① 一 ① 壷形の器 2 よ 0 0