血液培养-东京医科大学病院.PDF

プライマリーケアのためのワンポイントレクチャー 2016年4月20日(水) @東京医科大学病院 血液培養 東京医科大学病院 感染制御部・感染症科 佐藤 昭裕 感染症で患者を失わないためには 1. 感染症治療の診療レベルを上げる！ →適切な抗菌薬を、適切なタイミングで。 感染症診療 2. 感染症を発症しないように予防する！ →菌が患者に移らないように。 感染制御 感染症のマネージメントが上手くいかない時は… 感染臓器 この三角形のどこかが 抜けている、間違えている ことが多い 微生物 抗菌薬 培養検査 • 血液 • 髄液 普段は無菌なところ 菌がでたら感染症の • 関節液 可能性高い •尿 •便 • 痰 菌がでても感染症 普段から菌がいるところ •創部 かどうかは分からない • 咽頭 血液培養 • 2本で1セット 嫌気ボトル 好気ボトル 血液培養でわかること 起因菌 感受性 敵の正体と、その敵を倒せる武器を知ることができる!!! 血液培養→必ず２セット採取!!! 2014年度～2セット保険収載 培養検査は必ず抗菌薬投与前に採取する 抗菌薬を投与すると，菌は速やかに消失していく 投与後の採取では菌が見つけられない可能性⇧ 今後一生採れない検体もある… 血液培養をとるタイミング① =感染症を疑う時 • 菌血症を示唆する症状 白血球増加・減少 • 高温／低体温 • 悪寒戦慄／悪寒／寒気 説明のつかない代謝性アシドーシス • 頻脈 体調の変化をきたした高齢者 • 低血圧 • 頻呼吸 腎不全・糖尿病・免疫抑制者 • 意識障害、不穏、興奮 の発熱や変調時 感染臓器が明らかでも重症な 局所感染の時 (髄膜炎、腹腔内膿瘍、心内膜炎など) 最高体温(Tmax) になるタイミングと血液培養の陽性となるタイミングは相関しない