复合管施工性试験.PDF

官民連携新技術研究開発事業 実施報告 複合管 施工性分会　 　 連載 第９回（最終回）　複合管　施工性試験 企　 画 　　　　 （１）分会の目的 　本研究は、官民連携新技術研究開発事業「管路更生工法の性能規定化における照査技術の開発」の研究成 果の一部であり、パイプラインの機能を維持・回復するためにおこなわれる製管工法（複合管）評価手法の 確立を目指し実施したものである。 　複合管とは、既設管と更生材（内側表面部材）の間隙にモルタル等（以下、充填材）を充填することで一 体構造となり、所定の体力に耐えるものである。 　既設管の強度復元に欠かせない充填材に着目し、品質確認として、長い距離送られた充填材の性状の変化 が無いことを、また充填性確認として、脱型可能で段差の付いた模擬管路を用いて、底部に滞水、頂部にエ アー溜りを設け、既設管に不陸による凹凸があった場合にも充填材が注入出来ることを施工性試験により確 認した。 （２）分会の目標 　以下の確認試験を実施し、充填材の性状変化の確認（品質管理の妥当性確認）と、施工時における現場確 認方法（評価方法の確立）を検証することを目標とした。 １）品質確認…長い距離送られた充填材の性状の変化が無い事を確認 　複合管施工性分会での議論により長い距離とは300m以上と規定した。 ①Jロートまたはフローは規格値の範囲内である事を確認する。 ②比重は規格値以上である事を確認する。 ③圧縮強度（28日養生）規格値以上である事を確認する。 　圧縮強度試験は本試験場で採取し、公的機関の試験報告書で確認する。 ２）充填性確認…模擬管路を使用しての充填性の確認 　模擬管路を設置し、管更生中および管更生後を確認する。 ①滞水があっても充填材が希釈されない事を、充填材で押し出された滞水が管口底部に開けた水抜き穴か ら排出され置換した事を比重測定により確認する。 ②管頂部に閉塞されたエアーがあっても充填出来る事を、管頂部に接するように設置したエアー抜きパイ プから充填材が吐出する事で充填材が頂部に達した事を確認する。 ③既設管と更生材の隙間に流れ込む充填材が自然流下で滞った状態においても性状の変化が無い事を、更 生した模擬管路の管内から注入した充填材を、端部の管口から下、下45度、横90度、上45度、上の５ 箇所から採取して圧縮強度供試体により確認する。 ④充填材硬化後に模擬管路を脱型して充填状況を目視により確認する。 14　　管路更生No.34 （３）試験方法 １）品質確認 　地上に50mの充填ホースを配置し、ポンプでホッパーまたはアジテータへ循環させ300m分を送る事とし た。300m÷50m＝６とし、練りあがり充填材の量の６倍以上を送った時点で300m分の距離を送った事と し、ホースの先から充填材を採取する。各項目の管理値内または管理値以上である事を確認する。Jロート、 フロー、比重等（工法により異なる）は立会いで確認し、圧縮強度試験は立会いで供試体を作製し、公的機 関の報告書で確認する。図－１参照。 図－１　充填機材配置例 ２）充填性確認 　ヒューム管内径φ1000mmを想定して製作した模擬管路を地上に設置し管更生を施し、注入した充填材の 性状の変化が無い事を確認する。模擬管路底部凹の滞水を充填材で押し出す際に水で希釈した充填材を注入 しない様、比重測定を行い管理値内であることを確認し、且つ圧縮強度供試体を製作する。模擬管路内を滞 る（流れる）充填材の分離等が起こらない事を、高さを５段階に分け圧縮強度供試体を採取し管理値内であ ることを公的機関の試験報告書により確認する。模擬管路頂部凸に接するように取り付けたエアー抜きパイ プから充填材が吐出する事を目視で確認できた時点で、充填材が凸頂部に達した事を確認する。充填材硬化 後に模擬管路を脱型し、充填材が注入していることを確認する。図－２～４、写真－１参照。 管路更生No.34　　15 図－２　模擬管路