高等学校第2化学学习指导案.pdf

高等学校第２学年 化学学習指導案 日 時 平成27 年 10 月28 日(水) 指導者 教育センター所員 神代 周子 １ 単元 第２編 化学反応とエネルギー 第１章 化学反応と熱・光 １ 反応熱と熱化学方程式 ２ 使用教科書 化学 (東京書籍) ３ 単元について 【教材観】 平成21年公示の高等学校学習指導要領解説において、化学の目標は、「化学的な事物・現象に対する 探究心を高め、目的意識をもって観察、実験などを行い、化学的に探究する能力と態度を育てるととも (1) に、化学の基本的な概念や原理・法則の理解を深め、科学的な自然観を育成する」 である。 本単元は、学習指導要領の内容 「化学 (2)物質の変化と平衡 ア化学反応とエネルギー (ｱ)化学反 応と熱・光」に基づくものである。(2)物質の変化と平衡では、「化学反応に伴うエネルギーの出入り、 反応速度及び化学平衡を観察、実験などを通して探究し、化学反応に関する概念や法則を理解させると (2) ともに、それらを日常生活や社会と関連付けて考察できるようにする。」 、ア化学変化とエネルギー (ｱ)化学反応と熱・光では 「化学反応における熱及び光の発生や吸収は、反応前後における物質のもつ (3) 化学エネルギーの差から生じることを理解すること」 と学習指導要領に記載されている。つまり、化 学反応に伴うエネルギーなどの出入りについて、目的意識をもった化学的な探究活動を行い、化学反応 とエネルギーの関係を理解させることが主なねらいといえる。 中学校では、第１分野「(4)イ(ｳ)化学変化と熱」で、反応には熱の出入りが伴うことについて学習し ている。カイロを作成することで鉄の酸化は発熱反応であることや、水酸化バリウムと塩化アンモニウ ムが反応すると温度が下がることから、吸熱反応が起こることを学習している。それらを踏まえ、化学 反応に伴う熱の出入りについて理解を深めさせたい。 【生徒観】 本学級の生徒は、理科の授業において意欲的に取り組むことができ、身の回りの事象についての化学 的な興味・関心が高く、知識・理解に優れた生徒が多い。普段の化学の授業においては、学習内容の膨 大さからも生徒実験を取り入れにくいところがある。しかし、実際に実験をすることによって、基本事 項を確認しつつ、予想や考察など思考活動を活発にした授業が展開できると考える。また、言語活動を 取り入れることによって、実験結果を客観的に判断し、自分の考えを深め、化学的な見方や考え方がで きると考える。 【指導観】 生徒は本単元で、化学反応には必ず熱の出入りが伴い、発熱反応と吸熱反応があることを学習してい る。また、いろいろな反応熱があること、化学反応の熱の出入りについて熱化学方程式を使って表すこ とも学習している。 1 事前授業では、尿素の溶解熱を実験により求めるためにはどうしたらよいかを考えさせた。さらに、 尿素の溶解熱が文献値の－15.4 kJ/molである場合の温度変化Δｔを計算させた。実験方法について、 ほとんどの生徒が尿素を水に溶かして温度を測定すると答えた。本時は、指定した質量の尿素を水に溶 かして温度変化Δｔを求める実験を行う。次に、温度変化Δｔから溶解熱を求め、文献値と比較し、な ぜ違うのかを考察させる。 発熱反応における溶解熱の求め方については、演習問題で理解しているところであるが、本時では吸 熱反応を扱い、実際に尿素の溶解熱を求める実験を行うことで、生徒の主体的な探究活動や思考活動を 活発にすることをねらいとする。 また、予想や考察の際に言語活動を行うことにより、客観的に判断し、自分の考えを深め、化学的な