森林经营管理制度-林野庁.PDFVIP

5 第５部 森林経営管理制度 第５部　森林経営管理制度 　第５部では、森林経営管理制度の概要や事務の基本的な流れ等について説明します。森林経営管 理制度の詳細については、林野庁発出通知等を参照してください。林野庁発出通知は、以下の URLに掲載しています。 　http://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/keieikanri/sinrinkeieikanriseido.html 第１章 森林経営管理制度の 趣旨及び概要 森林経営管理制度の趣旨 1 　我が国の森林資源が本格的な利用期を迎える中、「伐って、使って、植える」という循環利用を 確保していくことが重要となっています。他方、我が国の民有林が小規模・分散的な所有構造にあ ることに加え、不在村者の増加等により、適切な林業経営や森林管理がなされず、森林の多面的機 能の発揮に支障が生じている森林もあります。 　そのため、森林の経営管理の集積・集約化を図り、林業経営の効率化や森林の管理の適正化の一 体的な促進を図る必要があります。これまで、森林経営計画制度（「第４部　森林経営計画」参照） 等により、面的なまとまりのある森林を確保して効率的な森林の施業等に取り組んできたところで すが、平成30年時点で集積・集約化された私有林人工林の割合は約３割となっています。 　このような既存の取組に加え、経営管理が行われていない森林について集積・集約化を加速化さ せるべく、平成30年５月に「森林経営管理法」（平成30年法律第35号）が成立し（平成31年４月１ 日施行）、公的主体である市町村が中心となって森林の経営管理の集積・集約化を進める「森林経 １） 営管理制度」が措置されました 。 森林経営管理制度の概要 2 　森林経営管理制度では、次の①から⑥までの仕組みを講じることとしています。 ①森林所有者に経営管理を促すため、経営管理の責務を明確化するとともに、 ②市町村は、経営管理が行われておらず、当該市町村に経営管理を集積し、経営管理を行う必要 がある森林を対象に森林所有者の意向を確認し、 ③森林所有者から経営管理の委託の申出等があった森林について、森林所有者から同意を得て経 営管理権集積計画を定め、経営管理について委託を受ける（経営管理権の取得）。 ④その上で、 ア　林業経営に適した森林について、都道府県が公表している民間事業者の中から再委託に応 じる者があった場合には、市町村は経営管理実施権配分計画を定め、森林の経営管理を民間 １）森林経営管理法における「経営管理」は、「地域森林計画の対象森林について自然的 経済的社会的諸条件に応じた適切な経営又は管理を持続的に行うこと」です。ここでの「経 営」は林業経営、「管理」は森林管理を意味します。 118 第１章　森林経営管理制度の趣旨及び概要 事業者に再委託する（経営管理実施権の設定）。 イ　林業経営に適さない森林等で、民間事業者に再委託しない森林については、市町村自ら経 営管理を行う（市町村森林経営管理事業）。 ⑤共有者不明森林や所有者不明森林等、森林所有者から同意を得られない森林についても、一定 の手続きを経て経営管理の委託を受けることができる。 ⑥この他、市町村は、伐採又は保育が実施されておらず、かつ、引き続き伐採又は保育が実施さ れないことが確実であると見込まれる森林について災害等を防止するため必要な措置