治山流域别调査要领.PDFVIP

治山流域別調査要領 １ 目 的 本調査は、山地荒廃の実態を把握 し、治山事業の計画及び実行に必要な基礎資料を収 集することを目的とする。 ２ 調査方針 （１） 本調査は、流域毎に現に存する荒廃地及び今後荒廃が予想 される林地等を対象 として概況調査を行い、国有林治山事業実施要領 （昭和 52 年 4 月 1 日付け、52 林野業第 60 号林野庁長官通達、以下 「実施要領」とい う。）に基づき、自然的社 会的条件を総合的に勘案の上、最も効果的な治山事業の計画及び実行のあり方に ついての検討を行 うものとする。 （２） 本調査は、荒廃地調査、荒廃危険地調査、荒廃森林調査、地すべ り調査、自然 環境調査及び既往治山施設調査に分けて行 うものとする。 （３） 本調査は原則 として、 ５年毎に実行するものとする。ただし、災害等により現 況が著しく変化 した場合は、その都度速やかに調査の見直しを行 うものとする。 （４）本調査は、流域保全の観点から保全対象を効果的かつ効率的に保全する計画を検 討する上で、調査が必要と考えられる範囲を対象に行 うものとする。 （５） 本調査は、流域 とい う広大な区域を対象 とすることから、経済性や効率性を考 慮 して行 うものとする。その調査方法については、空中写真等を用いたリモー ト センシング、既存の調査成果の有効活用等を基本 とし、荒廃状況や保全対象等か ら重要度が高いと判断された地域等については現地踏査を行 うものとする。 なお、重要度の判定に当たっては、別添の 「重要度判定と調査法に関するフロ ー図」を参考 とする。 （６） 本調査における調査項 目毎の調査精度は、治山事業の計画及び実行のあり方を 検討する上で必要な範囲にとどめるものとする。 （７） 本調査の実施に当たっては、民有林治山事業及び砂防事業並びに地域管理経営 計画等 との相互調整を図るものとする。 ３ 調査方法及び調査事項 （１） 荒廃地調査 現存する0.01ha 以上の荒廃地の不安定土砂等を対象 として、別記様式 １から３まで により調査する。不安定土砂の考え方は次による。 崩壊地の拡大見込土砂 崩壊内に残留 している不安定土砂 不安定土砂 崩壊地の侵食見込土砂 荒廃渓流の不安定堆積土砂 （２） 荒廃危険地調査 新規に荒廃が予想 される林地等 （以下 「荒廃危険地」とい う。）について次の不安 定土砂等を対象 として別記様式４及び ５により調査する。 山腹崩壊による崩壊見込土砂 不安定土砂 地表侵食による流出見込土砂 （３） 荒廃森林調査 保安林及び保安林予定森林において、荒廃により公益的機能が低下した森林を対象 として、別記様式 ６により調査する。 （４） 地すべ り調査 現に地すべ りが発生 している箇所及び発生するおそれのある箇所を対象 として、別 記様式 ７により調査する。 （５） 自然環境調査 対象地の自然環境 として、生態系保全に係る法指定等の状況及び保全すべき対象に ついて、調査説明書に流域全体の内容を記するほか、別記様式 ８により単位流域毎の 状況を調査する。 （６） 既往治山施設調査 既存のすべての治山施設 （災害等により被害を受け所期の目的が果たし得ないもの を含む）を対象 として、別記様式 ９により調査する。 ４ 調査結果のとりまとめ （１） とりまとめの構成 調査結果は次の構成により通 りまとめを行 うものとする。 ア 流域位置図 （縮尺 ５万分の １） イ 調査図 （縮尺 ２万分の １） ウ 調査説明書 エ 調査表等 （別記様式 １から13 まで） オ 写真集 （支流域毎に作成） （２）