量子コンピューティングのアルゴリズムに関する研究.pptVIP

量子計算のためのアルゴリズムに関する研究 愛媛大学 工学部 武田 邦敬　 甲斐 博 　野田 松太郎 研究の背景 コンピュータは劇的な高速化?縮小化を遂げてきた 量子コンピュータ研究の歴史 1985年　D.Deutsch が量子Turing機械を定式化 　　→　超並列計算が可能であることを指摘 計算量の比較　 n の素因数分解に対する計算量 量子ビット(1) - Qubit 古典ビット (bit) 　0 or 1 →　離散的状態を取るビット 量子ビット(2) -観測と状態の収縮 量子レジスタ 2状態系の量子ビットを連結して実現 量子計算　 n-Qubitレジスタは 2n 次元複素ヒルベルト空間上の一つのベクトルとして記述 ユニタリ変換　 ユニタリ変換 ヒルベルト空間におけるノルムを変えない線形変換 　　 量子ゲート(1) 次の2つの基本量子ゲートを組み合わせることにより、　n-Qubit に対する任意のユニタリ変換が実現できる 　　(量子ゲートによる記述は量子Turing機械と等価である) 量子ゲート(2) 制御U ゲート 量子フーリエ変換 – QFT(1) n-Qubitの2状態系に作用する以下のようなユニタリ変換 量子フーリエ変換 – QFT(2) QFT ： 研究の目的　 量子コンピュータの実現は現在数Qubit まで →　シミュレータを作成　 　　　（数式処理システムMaple 6で制作） 素因数分解の整数論的基礎 素因数分解すべき整数 n 、ランダムな x に対して Shorのアルゴリズム (1) n の素因数分解 Shorのアルゴリズム (2) Shorのアルゴリズム (3) シミュレータの概要　 数式処理システム Maple 6 で作成 量子レジスタ：各重みを配列に格納(2n 状態) Shorのアルゴリズムの検証　 実験 : シミュレータの高速化(1) 数式処理システム上でのシミュレーション 有理数が使えるため正確なシミュレーションが可能 動作速度が遅い 　(例 n = 211の時, q = 65535 ) シミュレータの高速化(2) 全体の計算時間の比較 (n=35のとき) シミュレータの高速化(3) FFTの計算時間と使用メモリの割合 (n=35のとき) 考察(1) – 動作の考察　 QFT(FFT)の高速化によって、シミュレータの動作速度が向上した しかし、依然としてQFTが占める計算時間の割合が高い 考察(2) – Risa/Asirについて　 Risa/Asirでの問題点 　　　 厳密な意味でのユニタリ行列の記述が不可 観測確率の総和が1にならない まとめ 及び 今後の課題 量子シミュレータの改良?高速化 量子回路によるアルゴリズムの記述 QFT(FFT)の高速化 量子アルゴリズムのさらなる検証?改良 離散対数問題に対するShorのアルゴリズムの研究 Groverのアルゴリズムなど他の量子アルゴリズムの研究 * * 本質的に量子物理学の法則を用いて計算する 「量子計算」に新たな可能性 内部配線は原子の大きさに近づきつつある →　 古典物理学の法則を基本としたコンピュータの 　　　設計が困難になると予想される 1994年　P.Shor が大きな整数の素因数分解を高速に 　計算するアルゴリズムを発見 RSAなど現在の公開鍵暗号方式は素因数分解の困難さ を安全性の根拠にしている 　　 →　量子コンピュータを用いれば瞬時に解読が可能 Input size:L Time cost Shor の アルゴリズム 数体ふるい法 →　多項式時間 量子ビット (Qubit) 　|0 and |1 →　重ね合わせ状態が可能なビット スピン1/2粒子系など 2状態系で実現する 観測　 |α|2 |β|2 α,βは|α|2 + |β|2 = 1 　　を満たす複素数 固有状態 n-Qubitで 2n 個の重ね合わせ状態を一度に実現できる 2n 個の重ね合わせ状態を観測して得られる状態は一つ 各 |ωi|2 はそれぞれの固有状態を観測する確率を与える 量子計算 ： 2n 状態　→　ユニタリ変換　→　観測 その状態はユニタリ 変換 によって発展 →　超並列計算が可能 1-Qubit に対してユニタリ変換を作用させるU ゲート U |α U |α 2-Qubit に作用する制御 NOT ゲート(CNOT) |α |β |α |α + β mod 2 制御ビット 標的ビット |α |βin |α |βout 制御ビット 標的ビット U 　→　制御ビットが 1 のときのみ標的ビットにユニタリ変換を作用させる |0,…, |q-1 に作用する離散フ