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曲率対数分布図を利用した平面曲線の解析 日大生産工（院） ○佐藤利英 日大生産工 吉田典正 1. はじめに 3. B-spline 曲線 企業で製品を開発する上で，その製品のデ B-spline 曲線とは「Basis Spline 曲線」の ザインの決定は重要な要因の一つである．製 略で「基底スプライン曲線」という意味を持 品をより美しく，魅力的に見せることは，消 つ．スプライン曲線とは，曲線を代表するい 費者の製品に対する印象を大きく左右する． くつかの点の座標（制御点）を元に，その点 特に，自動車のボディ形状は消費者の印象に の間をなめらかに補間・接続するような数式 残るように美しくあることが望まれる． 表現のことで，1 つの曲線式で直線，円弧， 近年，原田ら 1)により美しい曲線はその曲 楕円弧，自由曲線まで幅広く扱うことが可能 率対数分布図が直線で表されることが解明 である． された．また，吉田ら2) により，曲率対数分 本研究では，複数本の 3 次及び 5 次の 布図が直線で表される曲線の全体像も解明 Uniform な B-spline 曲線を利用し，自動車 されている．これまでは 1 本の曲率単調な曲 のボディにおける自由曲線の表現を行う． 線に対する研究が主で，曲率単調でない曲線 B-spline 曲線は曲線の接続を陽に考慮する や複数本の曲線がどのように接続されたも ことなく，容易に曲線を接続することが可能 のが美しいかということは明らかにされて であるため，複数本の曲線を扱う本研究に適 おらず，今後解明されることが期待される． している． 3 次 B-spline 曲線の曲線式は式(3.1) とな 2. 研究目的 る．但し(0 ≤t ≤1) である． 本研究では，デジタルカメラを用いて自動 P(t) B (t)Q +B (t)Q +B (t)Q +B (t)Q 0 0 1 1 2 2 3 3 車側面の写真を撮影，その画像をプログラム (3.1) に取り込み，自動車のボディ形状やドアの形 1 3 B (t) (1−t) (3.2) 状に沿うように曲線を生成する．ここで後に 0 6 述べる曲率対数グラフにより，その曲線がど 1 3 2 3 ( ) B1 t t −t + (3.3) のような性質を持っていて，どのように接続 2