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2001.9.21 甲南大学講義04 高エネルギー物理学 講義のシナリオ １）標準理論の考え方 　　　1a) クォークとレプトン 　　　1b) 力の働く仕組み　(ゲージ原理) 　　　1c) 真空とは何か　（真空の相転移） ２）素粒子を見る 　　 2a) ニュートリノ 　　　　 超新星、太陽ニュートリノ、ニュートリノ振動 　　 2b) ＣＰの破れ 　　　　 物質宇宙の形成 　　　　 小林-益川行列 極微と極大のスケール 高エネルギー物理学 物質の究極構成要素＝素粒子を見つける 素粒子間に働く力の構造を解明する。 手段 　　数学 　　主として加速器 　　非加速器素粒子実験（宇宙観測、机上実験） 　　　　 素粒子標準理論 １）物質はクォークとレプトンからできている。 ２）素粒子間に働く力はゲージ理論に従う。 ３）吾々を取り巻く真空は極低温の超伝導相にある。 ゲージ原理は相対性原理、量子原理に並ぶ重要な思想革命 　　　一般相対性理論もゲージ理論の一種 （１）　クォークとレプトン クォークは物質の　　究極の構成要素 物質の大部分は空虚な空間 クォークとレプトン 物質を構成する４元素 ハドロン　観測されるクォークの複合体 ハドロンはクォークの複合体　(u,d,c,s) クォークモデルへの道 トピック２：　ゲージ場による力 力の粒子相対性原理と量子原理　?　力の粒子の存在 相対性原理 ∵　思考実験：　太陽がある瞬間に消滅 　　 地球はいつそれを知るか？　? ８分後 　 知らない間は力が働いている。 　　 ?力の場の存在 　　 ?場は波として伝わる 量子原理 ? 力の粒子の存在 力の場 重力の幾何学的解釈 ４つの基本的な力 物質粒子と力の粒子 ゲージ場の幾何学的解釈ヤン?ミルズ、　　内山龍雄 QCD: Quantum Chromo-Dynamics　 クォークの閉じこめ：　紐モデル 単独クォークは発見されていない。 クォークは単独に取り出せない クォーク間のポテンシャル：　　ｋ：　紐定数 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　ある程度離れるとバラバラに千切れる。 　クォークはジェットとして観測される。　 第２種超伝導体　完全反磁性体 完全反誘電体の中では電気力線は束になる 質量の実体 ハドロンの質量　＝クォークの運動エネルギー　　　＋ポテンシャルエネルギー　　　　　（クォークの質量はほぼゼロ） 人はどこまでクォークか？ 　　　質量：1%以下。　体積：10-３６以下 トピック３　真空とは 　真空のエネルギー 標準理論の根幹認識 　 真空は無ではない。Nothing is something. 真空にはヒッグス粒子が 充満している、いわば物質みたいなものと考える 　　真空はエネルギーを持つ。 Nothing has energy. 　　真空は相転移する。　Nothing changes 宇宙エネルギーの70％ 　　　　　　　　　＝暗黒エネルギー 真空とは 真空を調べる ヒッグスの海 標準理論はヒッグス場の存在を仮定 宇宙空間はヒッグスで充満している 宇宙が膨張して冷えると 　水蒸気が水になり、氷になるように 　相転移を起こし、ヒッグスの海になる。 素粒子統一理論の考え 原始　全ての粒子は光速で走った（質量ゼロ） 　標準理論の主張 ヒッグス粒子とは ヒッグスの海にさざなみを立てると、ヒッグス粒子として観測される。 さざなみを作るには石を投げる 高速の粒子同士を衝突させることにより、ヒッグスの海にさざなみが立つ 無の状態　再定義 無の状態の解明　ヒッグス探索器 統一理論の系譜 宇宙の相転移 トピック４　素粒子を見る 高エネルギー加速器 ガリレオ?ピサ加速器 研究所 最初の素粒子発見 アインシュタインの特殊相対性理論 素粒子の“周期表”　（２００１年現在） 素粒子の“周期表”　（２００１年現在） クリスマスプレゼント 物質を分割するとクォークとレプトンに行き着く 空間がエネルギーを持つ 万物は全てエネルギーの一形態である． 　　　　　　 E=MC2 エネルギーが ”空間的 時間的” に局在するとき 　　　　　　　われわれはそれを粒子と呼ぶ 一定量のエネルギーがつねに行動を共にするとき 　　　　　　　われわれはそれを質量と呼ぶ 《真　空》とは粒子の存在しない無の空間　 　量子効果（ハイゼンベルグの不確定性原理） 　真空の再定義：エネルギーの基底状態 トピック３：　無の状態　(真空とは何か？) 反クォーク クォーク 粒 子 反粒子 e+ e- W+ W- g g ハイゼンベ