太宰治《斜阳》的人物像.pdfVIP

摘 要 太宰治是日本“无赖派”这一文学流派的代表作家。《斜阳》发表于处于社会 激烈变革期的战后，是一部在对价值观的颠倒迷离感到困惑的人们之间产生强大 共鸣的极具反响的作品。也被认为是太宰文学的集大成之作。现实中一直过着颓 废的生活，最后选择自杀来结束生命的太宰治一直走着“下降”的道路，然而在 文学创作的道路上则选择了“上升指向”的意识。本论文的研究对象是小说的登 场人物，他们被赋予了表现这两种指向的使命。通过这样的研究试图进一步加深 对小说的思想性以及太宰治想传达的精神的理解。 《斜阳》的主要人物是构成没落贵族一家的母亲，作为“我”来描述的和子 以及弟弟直治，另外还有作家上原二郎这四个人物。人物形象生辉，展现出鲜明 的个性。将四个主要登场人物同作家太宰治自身以及社会背景结合起来进行分析， 可以发现各个人物身上都能看见太宰治的影子。一个人物（母亲）是自己的憧憬， 两个人物（和子和直治）被赋予了自己的灵魂，另外一个人物（上原）则是自己 颓废的样态。 《斜阳》中的男性——直治，上原都过着堕落的生活并走向灭亡。另一方面 女性——和子则勇敢的生活下去。小说表面上看似颓废，但实际上却是痛斥社会， 高举反俗的旗帜。太宰治的《斜阳》就是这样一部通过“下降指向”来表达“上 升指向”反叛意识的小说。太宰治的这种通过颓废堕落的文风所传达出来的反抗 精神也是小说《斜阳》的精髓。 关键词： 上升指向 ； 下降指向 ； 贵族 ； 反抗精神 ； 道德革命 要 旨 太宰治は日本の「無頼派」という文学流派の代表的な作家である。『斜陽』は 社会の急激な変革期である戦後に発表され、価値観の転倒に戸惑う人々に強い 共鳴を呼んだ反響の大きい作品である。またこれも太宰文学の集大成の作品だ と認められている。実生活において、退廃的な私生活を送り、最後自ら生命を 絶ったという「下降」への道を貫いた太宰治は文学創作の道において、「上昇指 向」を選択した。本稿の研究対象は作者の「上昇指向」と「下降指向」の両指 向を表現する使命を賦与される登場人物とする。この研究を通じて『斜陽』の 思想性また太宰治が表現したかった精神性について一層理解を深めようと思う。 『斜陽』の主な人物は、没落する貴族一家を構成するお母さまと、作中「私」 として描かれているかず子、及びその弟の直治と作家の上原二郎の四人である。 各人は輝きを放ち、鮮やかな個性を見せている。この四人の登場人物を作者太 宰治自身及び社会の背景とよく結びつけて分析していくと、それぞれの人物の 身には太宰治の面影がうかがえる。一人（お母さま）に己の憧憬を、二人（か ず子と直治）に己の魂を、もう一人（上原）に己の退廃的な姿を与えた。 『斜陽』での男性（直治、上原）はデカダンの生活をしていて滅びていく。 一方、女性（かず子）は強く生き抜いていく。この小説の見掛けは退廃的であ るが、実はその深層では社会を痛罵して、反俗を高唱しているのである。太宰 治の『斜陽』はこのように「下降指向」を通して「上昇指向」の反逆意識を表 現しようとする作品である。太宰治の退廃的で堕落的な作風で表したこの反抗 精神も『斜陽』の神髄である。 キーワード： 上昇指向； 下降指向； 貴族； 反抗精神； 道徳革命 目 录 摘 要 要 旨 第一章 はじめに 1 1.1 序論 1 1.2 先行研究2 1.3 研究目的と方法 3 第二章 『斜陽』の人物像について 4 2.1 直治の人物像 4 2.1.1 見せ掛けの不良 4 2.1.2 精神貴族の反俗 6 2.1.3 精神世界の矛盾と絶望 9 2.2 上原の人物像 11 2.2.1 札付きの不良 11 2.2.2 直治との付き合い12 2.2.3 かず子との付き合い14 2.3 お母さまの人物像 16 2.3.1 ほんものの貴族 16