清涼飲料水のテスト結果.doc.docVIP

清涼飲料水のテスト結果について １　目的 自動販売機やコンビニ等で誰でもが手軽に購入できるペットボトルや缶入りの清涼飲料水※１が多く利用されている。中でも甘さをおさえ、水分補給やアミノ酸配合をうたったスポーツドリンクを中心とした清涼飲料水が若年層に好まれている。そこで、これらの清涼飲料水の糖分やミネラル等を調べ、その結果を消費者に情報提供する。　 ２　対象銘柄 　　平成19年1月、福井市内のスーパー マーケットでスポーツ時の水分、電解質、 ミネラル補給をうたったものやアミノ酸 を配合した清涼飲料水を中心に35銘柄 購入した。 ３　調査項目 表示、価格、品質および成分（ｐＨ、糖度、ビタミンC、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン）を調査した。（実施期間：平成19年1月～6月） ４　テスト結果の概要 表示について ① 35銘柄に食品衛生法、ＪＡＳ法に基づく表示※２があった。「品名」についてはスポーツ栄養飲料が1銘柄、炭酸飲料が7銘柄、他は全て清涼飲料水であった。健康増進法に基づく栄養成分表示(任意表示)※３は、35銘柄のうち33銘柄にあり、そのうち31銘柄は100mlあたりの成分表示であった。 ② エネルギーに関する強調表示※４は22銘柄にあり、「低カロリー」、「カロリーオフ」などのカロリーが低い旨の表示（カロリー20kcal/100ml以下）が18銘柄に、「ノンカロリー」、「カロリーゼロ」などのカロリーを含まない旨の表示（カロリー5kcal/100ml未満）が4銘柄にあった。 ③ 原材料欄には、食品添加物の甘味料※５アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、ステビアが25銘柄に、保存料※６の安息香酸ナトリウムが4銘柄にあった。 ④ 栄養成分表示には、15銘柄に16種類のアミノ酸※７の表示があり、アルギニンと分岐鎖アミノ酸（バリン、ロイシン、イソロイシン）の組み合わせが11銘柄にあったが、アミノ酸の合計含有量は2～500㎎/100mlと銘柄間に大きな差があった。 ⑤ 全てのペットボトルと缶には、資源有効利用促進法に基づくリサイクル識別マークがついていた。さらに、投げ捨て防止の表示は26銘柄に、分別排出する際の具体的な方法の表示は12銘柄にあり、ラベルをはがし易くするためペットボトルの全てにミシン目が入っていた。 価格について ① 500mlペットボトルの価格は38～168円（平均101円）であり、容量の多いものは500mlに換算すると1/3～1/2と割安であった。 品質および成分 ① 35銘柄のｐＨは2.5～3.8(平均3.4)と酸性であった。 ② 35銘柄の糖度は0.3～11.7g/100ml(平均4.7g/100ml)であった。スポーツ時の水分?電解質補給やアミノ酸配合をうたった29銘柄は1.7～6.8g/100ml(平均3.6g/100ml)であったが、炭酸飲料のうち3銘柄は10.5～11.7g/100ml(平均11.2g/100ml)と高く、カロリーゼロをうたった3銘柄は0.3～0.6g/100ml(平均0.4g/100ml)と低かった。また、これらのうち25銘柄には糖分を抑えるために食品添加物の甘味料が使用されており、中には甘味料だけのものが3銘柄あった。 ③ 原材料欄にビタミンC※８の表示があった15銘柄のうち、3銘柄からビタミンCが検出された。栄養強化や酸化防止剤として添加されているが、共存物質や光などによって保管中に分解するためか、表示があっても検出されないものがあった。 ④ ミネラル※９のうち、ナトリウムは全銘柄から3.2～76.8㎎/100ml（平均33.4㎎/100ml）、カリウムも全銘柄から0.3～29.9㎎/100ml（平均11.6mg/100ml）、カルシウムは33銘柄から0.1～19.2㎎/100ml(平均2.5㎎/100ml)、マグネシウムは22銘柄から0.2～9.5mg/100ml(平均1.7㎎/100ml)検出された。 ⑤ 酸味料やｐＨ調整剤として使用されているリンは10銘柄から検出され、0.7～54.1㎎/100ml(平均17.4㎎/100ml)であった。原材料表示に一括名の「酸味料」表示があったものが6銘柄、リンを含む物質名で表示があったものが4銘柄あった。 ５　まとめ 清涼飲料水35銘柄の糖度、ビタミンC、ミネラル等を測定したところ、銘柄によって含有量に大きな差があった。 スポーツドリンク類は炭酸飲料やコーヒー飲料などに比べ糖度やカロリーが低いイメージがあるが、糖度が高いものでは500ml 1本に約34gもの糖分を含み、カロリーが高いものもあった。また、糖度を抑えるために甘味料や酸味料などの食品添加物を使用しているものも多くあった。 これらは運動時や発汗時の水分