インターネット中継を利用した新しい天文教材.pptVIP

2006/3/4 インターネット中継を利用した新しい天文教材の開発と教育実践 和歌山大学大学院　教育学研究科 教科教育専攻　理科教育専修 荻原　文恵 発表の流れ はじめに 天文教材の開発とその教育実践 考察 まとめ 今後の展望 背景（天文分野の学習における問題） 学習指導要領の改訂 　→　学習内容の削減と学習機会の減少　（小５－中２まで空白） 現在の学習カリキュラム 　　小学校：地上から見た太陽や月の動きを学習　→　天動説 　　中学校：宇宙からみた天体の動きを学習　　　　→　地動説 縣（2004） 「小学４～６年の４割が 　　　　　　　　　　太陽が地球の周りをまわっていると考えている」 視点を変えると正しく理解できない 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（Ｈ15度教育課程実施状況調査） 本研究の目的 金星の太陽面通過のインターネット中継と１天文単位の測定 2004年6月8日　　日本では130年ぶり 　→　中継隊として飛騨天文台へ　 １天文単位（１ＡＵ）の測定 　→　地球の異なる２地点で太陽面通過を観測 　→　金星の視差（ずれ）を測る 教材化によって 　本当に　1.5億 ㎞ なのか？ 　→　自分で実測する機会を提供 　三角比を用いた測定方法 　→　中学?高校生が取り組みやすい 画像の合成から金星のずれを測る 教材ページに対する調査　（高校生26名) 実際の画像を用いた測定用教材サイトの作成?公開 高校での教育実践（地学履修の文系クラス） ＜現象の解説＞ 　　現象が起きる時の太陽－金星－地球の位置関係を理解する ＜測定方法の解説＞ 　　重ね合わせた時に２地点の金星がどのように見えるかを考える ＜測定＞　　　 　　２地点間の金星の視差の測定と 　　　　　　　　　　　　　　　　　　１ＡＵの測定に重点 ＜アンケート＞　（～65分間） 実践授業の結果　 （高校生17名） 「教材を利用したことで、現象の理解ができた」???12人（7割） 「1AUの測定方法が理解できた」???13人（8割） 1AUの測定結果 　　1.24～1.67×108 km　（平均1.44×108 km） プラネタリウムにおける日食中継とその効果 観測地で見ている状況を作り出す プラネタリウムでの様子 アンケート結果　（回答者４１名） 考察 １ＡＵ測定用教材 　?　計算の簡略化、多くの図を使用 　　　→　測定方法や現象の理解の向上 　?　実際に得られた画像を使用 　　　→　興味?関心の向上 　?　生の中継画像が持つ教育効果への期待 プラネタリウムでの日食中継 　?　ほぼ全員が月の影に入る感覚を持った 　　　→　宇宙からの視点で　太陽－月－地球の位置関係を理解 　?　全天周映像を球面に映したリアルタイムの中継 　　　→　現地で見ているような臨場感、没入感 　?　全天周映像＋太陽拡大映像 　　　→　日食が進んでいく様子の理解の向上 まとめ 今後の展望 教材の改善 　　今回は調査サンプルが少数 　　多くの実践を行い効果を測定　→　より教育効果のある教材に 授業における１ＡＵ測定の実施 　　画像の位置合わせから行う 　　１ＡＵ測定結果の比較　（次回2012年） 規模の大きなプラネタリウムでの日食中継 　 観測地とリアルタイムに同期した室内環境の提供 　　　　→　さらに没入感のある中継が可能になる 　　　　　　 2009年には日本で皆既日食 ご清聴ありがとうございました *２００６年３月４日　修士論文発表会 *地学教室修士論文発表会 インターネット中継を利用した天文教材の作成 金星太陽面通過 太陽面上の金星の視差から １天文単位の測定ができる 授業で扱われていない １天文単位の測定を教材化 ↓ 自分で距離を測定 宇宙のスケールを実感する 日食中継 太陽－月－地球の位置関係を 学ぶ絶好の機会 太陽の拡大像だけでなく 周辺環境を提供 ↓ 観測地で見ている感覚を作り出す 宇宙から見た天体の位置?動き 　→　視点を移動させて学習する 珍しい貴重な天文現象 　→　学習意欲の向上 教材ページの作成　（中継サイト内に掲載） ?　現象の概要 ?　現象が起きる理由 ?　過去の観測について ?　１天文単位とは ?　１天文単位の測定方法 ?　１天文単位の測定方法の理解 ?　３天体の位置関係の理解 ?　現象に対する興味?関心の向上 ★　測定方法が理解できたか？ ★　現象後、天文への興味?関心度は変化したか？ インターネット中継 ＋ 教材ページ ↓ 興味?関心の向上 学習意欲を高める 測定方法の理解に 教材ページが役立った 「１AU測定」授業の実践　 「天文分野の計算はややこしくつかみ所がなかったが