第2课伝统行事(解说)..docVIP

第２課　伝統行事（解説） 内容１　日本の伝統行事「七夕」 その１ 今回は七夕についてお話ししましょう。 七月七日、七夕の日の行事は、8世紀に中国から伝わった「七夕伝説」が広まり、宮中の儀式として始まったと言われています。当時は御殿の庭で星を眺めながら、詩歌を詠んでいたそうですよ。とてもロマンチックな七夕???。ここで、七夕伝説についてお話しましょう。 昔、天の川の畔に織姫というとても美しい天女が住んでいました。織姫は毎日お父さんの言いつけを守り、化粧もせず機織に精を出していました。そんな娘を可哀そうに思ったお父さんは、牽牛という牛飼いと結婚させたのです。それから二人はとても幸せに暮らしていましたが、二人の生活が楽しすぎて、一切働かなくなってしまいました。織姫のお父さんはさすがに怒ってしまい、織姫と牽牛を引き離しました。ですが、1年に1度、7月7日の日だけ、二人に会うことを許したのです。 たった1度、1年に1度の短い夏の夜を過ごすため、織姫と牽牛は今まで以上に一生懸命働くようになりました。 今でも、日本の夏の夜空を見上げると、「織姫の星」と呼ばれる「ベガ」と「牽牛の星」と呼ばれる「アルタイル」が天の川を隔ててキラキラと光っているのです。 その２ さて、日本の七夕には古くから伝わる日本独自の文化で、笹に短冊を付けて願い事をするという風習があります。 カラフルな短冊がたくさん飾られている笹は、「夏のクリスマスツリー」と言われるほど美しいものなんですよ。 初めは、5色の糸を笹に飾っていました。5色の糸は「願いの糸」と呼ばれ、この糸をかけて織姫と牽牛の二つの星に祈ると、その願い事が3年の間に必ず叶うと言われていました。それがいつしか短冊に書道の上達などを書いて願うようになり、現在では短冊や吹流しなど華やかな飾りをつけるようになったのです。中でも特に有名なのが、仙台の七夕祭りです。 この祭りは、七夕の行事としては珍しく、毎年8月に開催されます。街には５０００本の笹が飾られ、パレードや花火などが盛大に行われます。毎年およそ５０万人もの人がその華やかな祭りを一目見ようと、仙台の街を訪れるんですよ。 今年は8月6日、7日、8日の3日間で開催されますので、皆さんも日本一の七夕祭りを見に行くのもいいかもしれませんね。 今年の七夕、夏の夜空を見上げ、あなたは何を願いますか。 内容２　幸福を招く置物「招き猫」 その１ 日本では、お店が商売をしている家庭などに、前足で人を招く形をして座っている猫の置物が飾られていることがあります。それは「招き猫」とよばれ、商売繁盛の縁起物なんです。今回は「招き猫」をご紹介しましょう。 「招き猫」の由来は諸説あり、その中で最も古い伝説にこんな話があります。１６６０年頃，東京にある豪徳寺は、当時たいへん貧しい寺でした。ですが、貧しい暮らしの中でも、その寺で飼われていた猫はとても大切にされていました。 ある夏の日、寺の前を鷹狩りから帰ってき江州彦根の殿様、井伊掃部頭直孝が通りかかりました。すると、猫が門前でしきりに手招きをしるのです。不思議に思った殿様は寺の中に入り、和尚にその出来事を話していると、その激しい雨が降りだし、大きな雷が落ちてきたのです。殿様は、「災害を猫が知らせてくれた！」と大喜び。後日、その寺に多額の寄付をし、井伊家の菩提所としました。豪徳寺は、その猫によって、栄えていったということです。その後、「福を招き入れた猫の姿」を人形として作り、「招き猫」と名づけられました。そこから、今の名前「招き猫」を置くと、吉運がやってくると伝えられたんですね。 その２ 日本では現在、様々な種類の「招き猫」が売られています。一般的に、右手を挙げている招き猫は「お金」を、左手を挙げている招き猫は「人」を招きいれるといわれています。両手を挙げている招き猫は「お金」も「人」もいっぺんに招いてくれるんですよ。招いている位置にも意味があり、猫の耳よりも低い位置は「身近な福」を、 高い位置は「より遠くの福」を運んでくれます。 また、最近では「商売繁盛」だけでなく、招き猫の色によって効果 1