東日本大震災を経験して.docVIP

　金菱ゼミ　課題 　3月28日提出 　　　　　　　　東日本大震災を経験して 　　　　　　　　　　　　0958152番　　新妻由紀 3月11日（金） その日私は、午前中仙台の美容室へ行き、午後からは部活を終えた友達と待ち合わせラウンドワンで卓球をする予定だった。いつもの待ち合わせ場所へ向かい、友達と合流し、宮城野区苦竹にある二階建てのラウンドワンへ行き、卓球の受付をしていたとき、少し揺れを感じた。受付を担当していた店員さんは「揺れが大きくなったら逃げてくださいね」と笑顔で言っていた。前々から小さな地震が続いていたのでだれもが（またか）と思ったのではないだろうか。しかしその日は違った。最初は小さい揺れだったが、だんだん揺れが大きな横揺れになり、ごおおおと地面の音が聞こえ、私は立てなくなってしまっていつもは出ないきゃぁぁと悲鳴を上げて、とっさに床に座り込んだ。揺れが大きくなり、私が立てなくなっていた数秒後に店内は電気が消え、店内の壁か何かの破片が落ちてきて、店内にいた人は口々に悲鳴をあげていた。「こちらの非常階段で逃げてください！」という店員さんの声に、中にいたお客さんはいっきに非常階段を使って外へと逃げ始めた。弱い揺れがまだ続いていたが「歩ける？」という友達の声に我に返り、とにかく外に出なくてはと思い、店内にいたお客さんが向かっていた非常階段へ向かった。ラウンドワンはエレベーターがなく、階段かエスカレーターで二階まで上がるため、停電でエレベーターの中に閉じ込められたという人はいなかった。地震の時、普通の階段は出口に遠かったためか使われず、非常階段で逃げた。非常階段は足元が見えていたため非常灯がついていたのだと思うが、心に余裕がなく、必死に外を目指した。私たちの横を軽がると降りていく人がいるなか、何度も強い余震が起こったため普通に階段を降りることができず、何度も止まりながらようやく外に出ることができた。外に出ると車を運転している人も揺れを感じたようで、道路の端に車を寄せて止まって地震が治まるのを待っていた。信号も止まり、非常用の電気もついていなかったので、揺れが治まってから運転し始める人たちは譲り合いながら進んでいた。道路にはマンホールから泡のようなものがじわじわと流れ出ていた。おそらくそれが道路の液状化現象だったのだ。道路の水が地震によって外へ出てきたのだろう。外へ逃げてから、携帯のテレビをつけ情報を受け取った。見ると栗原は震度７。私の地元である栗原市は岩手宮城内陸地震でも震度６弱という数値を記録したが、それ以上の数字が出ていた。そして画面の右下にでている津波警報は日本全部を囲んでいた。家族に連絡をとろうとしても電話がつながらなかった。ひとまずここを出ようということになり、友達の車で友達の家がある名取へ向かった。道路は渋滞。交差点では道路を譲り合いながら進んだ。地震の前もよく行っていた公園でひとまず待機しようということになり、公園の駐車場に車を止め、家族に何度も電話をかけたり、携帯電話のテレビで津波の状況などを見ていた。 何度も家族に電話をかけ、どうにか連絡がとれた。まず最初に電話がつながったのは母。 私「大丈夫！？」 母「今家に戻っているとこなんだけど、会社はごちゃごちゃだし、道路も地割れしててたいへん！今パーマ屋さん！？一人なの！？」 私「仙台で遊んでた。友達と一緒」 母「そうなの。一人のときじゃなくて良かったね。」 私「うん。家も大丈夫かな」 母「今家帰ってるところだけど、たぶんごちゃごちゃだろうね。じゃぁ帰ってくるときは気をつけてね。」 次に電話が繫がったのはお兄ちゃんだった。 兄「大丈夫でーす」 電話に出て私が話す前に話された。 私「おばあちゃんも！？家も！？」 兄「大丈夫。お母さん帰ってきたから代わる。」 母「もしもし、家はガラスとかお皿とか割れたり、二階もごちゃごちゃだけど大丈夫だから。今も友達と一緒？新幹線とか止まってると思うから、できたら友達の家に泊めてもらいな。」 私「んー、お父さん仙台にいるなら連絡してみる。」 母「そうだね。もし帰ってくるときは気をつけてね」 そして父とも電話が繫がった。 私「もしもし、大丈夫だった！？今仙台？」 父「うん。泉の知り合いが乗せてくれるらしいから向かってる。由紀は今どこ？家？」 私「ううん。今は名取」 父「名取！？なんだべ！何してんの！一人なの！？」 私「友達と一緒」 父「しょうこちゃん家（泉に住む親戚の家）に連絡してみるか？」 私「お母さんが友達に頼んで泊めてもらいなって」 父「そうか。分かった。気をつけるんだぞ」 私「うん！」 宮城県内にいる家族とは連絡がとれ、安否を確認して一安心した。 地震は