解剖発生学第4回中间试験平成14年2月6日施行.doc

解剖発生学　第4回中間試験　平成14年2月6日施行 「発生学、発生学特論、関節」(各問1点、60点満点) 例によって去年の過去問の解答案を作って見ます。本当は、あれだけ発生対策をやったので、もういいでしょう、と思ったのですが、まあ癖でやってしまいました。解説はかなり適当かついい加減です。 問1　A　lung bud は心膜腹膜管の中に向かって発育する B　未熟児の生存は、原始肺胞の発生が目安となる A　その通りですね。ちなみに章末の設問では心膜腹膜管が心膜腔になっていて、それで×をつけるという問題でしたね。 B　ラングマンあたりには、II型肺胞上皮が目安になるということを書いてあったような気がします。 A　○　B　×　のA 問2　A　気管軟骨は喉頭気管溝の内胚葉に由来している。 B　喉頭筋は第4または第6鰓弓の筋芽細胞に由来している。 A　気管軟骨は喉頭気管管とそれを取り巻く臓側間葉から形成されます。そういうわけで× B　喉頭筋は輪状甲状筋のみ第4鰓弓由来、それ以外は第6鰓弓由来ですね。 A×B○　のB 問3　A　体腔を被う中皮は中間中胚葉から発生する B　腹側腸間膜は肝臓の周囲を除いて消失する A　中皮は側板中胚葉から発生します。 B　その通りですね。肝胃間膜や肝十二指腸間膜以外は消失します。 A　×　B　○　のB 問4　A　胚内体腔は、はじめは卵黄嚢腔と交通している B　ボホダレックヘルニアは、横隔膜の腱中心付近の欠損または形成不全により生じる A　交通していません。(手抜き) B　ボホダレックヘルニアは、横隔膜後部の融合が腸管の腹膜腔への帰還よりも遅かったために生じます。 A　×　B　×　のD 問5　A　胸膜心膜は横隔神経を包む間葉組織である B　胸膜腹膜は横隔膜の後外側を形成する A　その通りですね。設問そのままの問題です。 B　これまたその通り。まあ、これも解説略します。 A　○　B　○　のC 問6　A　mesonephros は pronephros　　の尾側に形成される B　中腎細管は前腎管の遺残である中腎管から発芽して発生する A　和訳してしまいましょう。中腎は前腎の尾側に形成される。　その通りですな。 B 中腎管は前腎管の遺残ではないです。 A　○　B　×　のA 問7　A　uretic budが形成されなければ metanephric mesoderm　の分化は進行しない B　腎臓は発生当初総腸骨動脈より栄養される A　和訳。尿管芽が形成されなければ、後腎管の分化は進行しない。　まあその通りでしょう。 B　腎臓は当初骨盤域に存在し、腹腔内をより頭方に移動します。骨盤内では後腎は大動脈の骨盤枝から動脈の分布を受けます。この骨盤枝は総腸骨動脈ととって良いでしょう。で、後腎は移動中、絶えずより高い大動脈の部位から起始する動脈の分布を受け、下位の血管は退化します。 A　○　B　○　のC 問8　A uraachus は成人では正中臍索として痕跡を留める B　膀胱三角の上皮はurorectal septum　の上皮に由来する A　尿膜管は成人では正中臍索として痕跡を留める、まさにその通りです。 B　膀胱三角の上皮は尿直腸中隔の上皮に由来する、、これは違いますね。もともとは中腎管と尿管(ともに中胚葉)由来ですが、結局は尿生殖洞に由来する内胚葉起源の上皮になります。 A　○　B　×　のA 問9　A Mullerian ductは総排泄腔に開く管として発生する B Wolffian duct は弾性の精巣上体管、精管に分化する A　ミュラー管は子宮やら卵管やら膣上部1/3に分化しますね。そもそも、中腎傍管ですので、排泄にはかかわりません。中腎管、ウォルフ管とのひっかけでしょう。 B　その通り。もう解説つけたくないです。設問解答で半年分ぐらいは解説つけた気がします。 A　×　B　○　の　B 問10　A　外尿道口付近の上皮はurethral groove　に由来している B　尿道下裂は未熟児出産した男児に多く認められる A　外尿道口付近の上皮は尿道溝に由来しますね。その通り。 B　尿道下裂は尿道ヒダの融合不全ですね。未熟児だと、融合しきる前に生まれてしまったと考えればつじつまが合います。 A　○　B　○　のC 問11　A　キメラ動物とは異なった胚を混ぜ合わせて一つの個体にした動物のことである B　ノックアウトマウスは受精卵に遺伝子を注入して作成する A　その通りですね