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北里大学医学部ニューズ 第３回医学部ニューズ写真コンテスト応募作品「水浴び」（八木典子さん） CONTENTS ■教授就任挨拶……………………………………………………2 ■准教授就任挨拶…………………………………………………3～5 ■平成26年度文部科学省科学研究費助成事業採択状況報告……6 ■平成26年度文部科学省科学研究費補助金交付一覧… ………7 ■平成26年度医学部けやき会定期総会報告… …………………8 ■平成26年度「オール北里チーム医療演習」に参加して………9 ■第86回日本胃癌学会総会報告… ………………………………10 ■第39回日本微小循環学会学会奨励賞優秀賞受賞報告… ……11 ■患者さんから学ぶ………………………………………………12,13 　「患者さんから学ぶ」を受講して ■BLS講習会について………………………………………………14,15 　BLS講習会報告 2014.6 ■寄附講座「分子神経学（CMIC）」の紹介……………………16 ■進学相談会一覧／平成27年度入学試験学生募集要項概要……17 No.349 ■教員教育セミナーのご案内……………………………………18 教授就任挨拶  　堀口　兵剛  （教授?衛生学）　　　　　 　このたび、平成26年５月１日付で北里大学医学部衛生学 値を決定するための疫学研究に参加する機会が得られ、そ 単位の主任教授を拝命致しました。１年の半分は曇天に覆 れ以来秋田県とはカドミウム研究を通して第二の故郷と われる秋田で３年間暮らした私にとって、光と緑溢れる相 言っていい程の御縁ができました。秋田県には過去の鉱山 模の地は目映いばかりです。私は雪国育ちですので、秋田 活動の影響などにより土壌中カドミウム濃度の高い農村地 の厳しい冬は決して苦ではなく、むしろ新雪の美しさ、吹 域が非常に広範囲に存在しており、実際にカドミウム濃度 雪の荘厳さにはすっかり魅了されておりましたが、相模原 が基準値を超える米もかつてはしばしば生産されておりま の連日の透き通るような晴天もまた心が浮き立つようであ した（近年は８月に田に水を張る「湛水管理」と呼ばれる り、緑道経由の自転車通勤を心地よい風に吹かれながら大 稲の栽培法により米中カドミウム濃度は低減しておりま いに楽しんでおります。また、御近所や大学の教職員の皆 す）。そして、そのような米は食用にはしないという食品 様も相模原の気候に負けず爽やかな人が多く、いつも親切 衛生法に係る政府の対策により、一般消費者がカドミウム な言葉を掛けていただいて大変感謝しております。 を過剰に摂取する危険性はなかったものの、秋田県の農家 　私は故郷にある富山医科薬科大学を卒業した後、環境問 が実は自家産米の摂取により高度の経口カドミウム曝露を 題に取り組みたいとの志を立てて大学院生として公衆衛生 受けてしまったことが明らかになってきました。このよう 学講座の門を叩きました。当講座はイタイイタイ病の研究 な事実を目の当たりにした私は、「生ヲ衛ル学問」である を中心に取り組んでいたため、（当時は己の一生の仕事に 衛生学における「知行合一」の信念に従い、秋田大学に移っ なるとは夢にも思わず）何とはなくカドミウムの毒性学に て秋田県のカドミウム曝露を受けた農家のための疫学研究 ついての研究を始めました。まず、イタイイタイ病の患者 及び保健対策に取り組んで参りました。 さんの診察や検査所見の閲覧をさせていただいたところ、 　そしてこのたび、思いも掛けず北里大学にお世話になる 非常に強い貧血がしば