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新型自動車の概況について 自動車審査部 ※大庭松雄 福居善一郎 山下博 佐々木義春 是則武志 小磯和子 １．国産乗用車の傾向 また、平成１７年３月末には高圧水素ガス燃料電 １ ．１．国産乗用車の概要 池自動車に係る保安基準等改正が行われたことによ 国産乗用車では、排出ガス関係では引き続き、平 り、新型自動車の申請があった。 成１７年排出ガス規制に適合（平成１６年度の試験 台数はＡＢＡ－「低減なし」；１６台、ＣＢＡ－ 「５０％低減」；７７台、ＤＢＡ－「７５％低 減」；５４台であった。）した車両の申請があっ た。 乗員保護関係では、歩行者頭部保護の基準に適合 させるための申請が見受けられた。 制動装置関係では、ＥＣＥＲ１３－Ｈとの整合を 図った「乗用車の制動装置の装置指定基準」に適合 させた申請が５件あった。 また、施錠装置、イモビライザ、灯火器等の取付 ▲ 図２ 高圧水素ガス燃料電池自動車 装置及び速度計の新技術基準対応の申請が見受けら れた。 １ ．２．原動機関係 先進安全自動車（ＡＳＶ）の技術の実用化につい １．２．１．原動機 ては、「夜間前方情報提供装置」、高速道路の渋滞 エンジンに関する技術では、燃費の効率化、スト 走行時の事故防止対策として、従来の高速域制御に イキ制御の直噴エンジンや、走行条件に合わせて気 加え低速域車間距離制御機能付定速走行装置を備え 筒を休止するシステムが採用された。 た車両、滑りやすい路面での加速、制動時やカーブ また、ハイブリットシステムの申請も引き続き見 走行などにおいて、ABS、TRC及びVSCのシステムに、 受けられた。 ステアリング協調制御を行い、より滑らかな車両制 １．２．２．燃料装置 御を行う図１の走行系統合制御装置を備えた車両の 圧縮水素ガスを燃料とする自動車の燃料装置の基 申請があった。 準が制定され、燃料電池自動車（圧縮水素ガス）の 衝突時における燃料漏れ防止試験を２件実施した。 １．３．動力伝達装置関係 ＥＣＢ 舵角 ブレーキ制御 動力伝達装置については、燃費向上?走行性能向 ＶＧＲＳ ステア角制御 上のため、原動機に合わせて変速比及び減速比を適 VGRS 出力角 正に設定するものが見受けられた。また、自動変速 トルク制御 機の多段化や自動無段変速機の採用が見受けられた。 ＥＰＳ VGRS:Variable Gear Ratio Steering １．４．かじ取り装置関係 (Gear ratio control , Steer angle control) EPS :Electric Power Steering かじ取り装置については、車庫入れや縦列駐車 ECB :Electronically Controlled Brake ▲図１ 走行系統合制御装置の概略図