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「生きづらさ」の社会学 明治大学文学部心理社会学科 現代社会学専攻 五十嵐潤 目次 目的 目次  0.社会学について  社会学という「道具」を紹介したい。  1.＜カースト＞  社会制度、政治システムや経済体制 とは異なる世の中の問題を提議した  2. ＜優しい関係＞ い。  3. ＜障害＞  ミクロな世界で起こる人間の生活環 境について考えたい。  4. ＜まなざし＞  様々なレベルでのアイデンティティ  5.まとめ～「生きづらさ」の時代 形成における苦悩を見てゆきたい。  参考・引用文献  注意：心について扱うことがあるが、 それは固有の人格を否定するもので  注意：構成上順番が交互する。 はありません。むしろそうなる社会 構造を変革するように呼びかけるも のです。 0.社会学について  何をするのか？  ⇒ 「社会」を学ぶのだ。  なら「社会」って何だ？  ⇒ 「society」の訳語。福沢諭吉はこれを「人間交際」と訳した。「人間と人間の関わり」 のこと。  なら対象は何だ？  ⇒ （他の人間と関わらずには生きてゆけない）人間のやることなすことほとんど全てだ。  どんな分野があるのか？  他の学問と共有する分野：法社会学、政治社会学、経済社会学、都市社会学、教育社会学、 宗教社会学・・・  社会学独自の分野：メディア論、社会病理学、家族社会学  ＋理論社会学 ：具体的な社会学の分野を一般化して見えてきた理論について学ぶ。  どうやるのか？ ⇒比較、歴史、実験、理論  ☆どんな学問でもこれを使える。／これを使って何でも研究できる。  ☆社会学だけでは物寂しい。周辺領域と一緒になってなんぼ。  ☆つまり守備範囲が広すぎるので、一人ひとりは「社会学」を全てカバーできるわけではな い。十人十色。 0.社会学について  目的は何だ？  ⇒①自分の所属する「社会」の「あたりまえ」に逆らい、相手を戸惑わせるものの見方を可 能にすること。容易く言うと、世の中への「違和感」を実感し、その理由や解決策をさぐる こと。  ⇒②「あたりまえ」の中で自分がどう動いているのかを考える。外の遠くの「社会」はどう なっているのか、という問を立てる。  ⇒③「違和」を生む「社会」をどう変えるべきかを他人に伝え、「対話」する。  どういう人が向いているのか？  ⇒① 「あたりまえ」を疑う人。所属する社会に慣れてしまえば「違和感」は感じなくなり、 「あたりまえ」としか感じない。つまり所属する「社会」から距離をとる人。  ⇒②仮に所属する社会で「あたりまえ」に甘んじれば、より遠くにある「社会」の「違和 感」を実感することは難しい。「リアリティ」をもってそれを見にいく必要が感じられない からだ。学校で勉強した社会科みたいに単なる知識に過ぎなくなってしまう。  ☆今回は「生きづらさ」を社会学的に掘り下げてみる。現代社会の「生きづらさ」の要因に は、貧困、格差やナショナリズムなどがあげら