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４．家久水浄化センターの見学 １．目標 下水道事業および下水処理施設（家久浄化センター）の概要について学習し、あわせて下水処理技術の実地見聞を行う． ２．基礎知識 表3.1下水道の種類 (1)公共下水道 (a)公共下水道 　市街地の下水を排除　→　処理場 　排水施設の相当部分が暗渠 　地方公共団体の管理 (b)特定公共下水道 　工場や事業場から排出される汚水を排除処理する下水道 　費用の一部は事業者負担 (c)特定環境保全公共下水道 　1)自然保護下水道 　　天然の湖沼，人工湖を守るために整備される下水道 　2)農村下水道 　　農村の生活環境整備のため (2)流域下水道 2以上の市町村区域における下水を排除処理する下水道 一般には都道府県が建設管理 (3)都市下水路 雨水排除が目的で開渠が原則 (内のり径50cm以上，集水面積が10ha以上200ha未満) 表3.2　合流式と分流式の下水道の長所と短所 合 流 式 分 流 式 系 統 汚水雨水共用管一系統 汚水管、雨水管（側溝）ニ系統 天時 雨天時 汚水 汚水 雨水 共用管 処理場 汚水＋雨水の一部 処理場 汚水＋雨水の一部 河海放流 汚水管 処理場 汚水管 処理場 雨水管 河海放流 建設面 管渠計画 施工 特殊工法の採用 建設費用 雨水を速やかに排除するため地形に順応しなければならない。 容易 大口径区間が多いので推進工法、シールド工法等の採用容易 小 複雑（特に交差点付近） 汚水管に雨水が流入しないよう細心の注意を要する。 採用困難 大 維持管理 誤設 管内体積 土砂の流入 管渠内の保守 有毒ガスの換気 下水処理上 ない 晴天時汚物が沈殿しやすい。しかし、雨天時にフラッシュされるので管内掃除の頻度小となることもある。 雨天時に処理場に多量の土砂が流入し長年の間に沈殿池、消化槽等に堆積。 閉塞の心配なし。検査修理比較的用意（清掃の手間かかる） 有利 流入水濃度の変動大きく不利 危険性があるので要監視 管内体積は少ないが、フラッシュ効果は期待できない。 汚水管への雨水の流入はある程度避けられないが、土砂の流入は少ない。 汚水管は小口径のため閉塞の恐れあり（清掃は比較的用意） 不利 変動小さく有利 水質保全面 雨天時の越流 降雨初期の路面洗浄汚水 一定量以上になると未処理下水の混入した雨天時下水が河海に放流される。その汚染度は晴天時に管内に堆積したものが洗い出されてくるので極めてたかい。 雨量が少ないか多くても雨水滞水池を設ければ降雨初期の汚染した雨水を処理できる。 なし（但し、汚水雨水系統の分離が不十分だと汚水管を通じて雨水が処理場に流入し処理能力をこえて一部放流しなければならなくなることがある。） 路面洗浄汚水が直接河海に放流される。 表3.12　主要な下水試験項目 試験項目 内　　　　　　　　容 DO 溶存酸素濃度(dissolved oxygen)の略。水中に溶存している分子酸素O2の濃度(mg/l)。20℃の純水中の飽和溶存酸素濃度は8.84mg/lであり，他の溶存物質が高濃度になると，その値は低くなる。DOの量により，水質の良否の判定もでき，DOが大きい値の時，好気的で良好な水質であるといえる。 BOD 生物化学的酸素要求量(biochemical oxygen demand)の略。20℃，5日間で水中の有機物を分解するために水中の微生物が消費した溶存酸素量を言う。水中の生物学的に分解可能な有機物量とほぼ等しいので，下水や環境水の汚染度指標，下廃水処理の管理指標として用いられる。 CODMn CODCr 化学的酸素要求量(chemical oxygen demand)の略。 CODMnは，酸化剤としてKMnO4を用い有機物を酸化した際に消費された酸化剤中の酸素量によって表示される。 CODCrは，酸化剤とK2Cr2O7を用いており，KMnO4より酸化力が強いのでCODMnに比べ有機物のほとんどが酸化される。CODCrは物質収支を取る際に便利で酸素収支の整合性の90％以上を取れる。 CODは，簡便迅速に結果が得られるのでBODの代替指標として用いられる。 SS TS VSS VTS 浮遊性物質(suspended solid)の略。 蒸発