畜产生产情报H27第5号（本体）.DOCVIP

平成２７年９月２日 畜産生産情報　第５号 青森県「攻めの農林水産業」推進本部 ◎家畜伝染病の防疫対策にしっかりと取り組もう。 ◎公共牧場の有効活用と自給飼料の安定確保を進めよう。 乳用牛 ◇　牛群検定成績を活用した飼育管理の改善 １　乳成分 乳成分は個体の栄養状態を表しており、一般に乳脂肪率が3.0%以下に低下している場合は粗飼料が、乳蛋白質率が2.8%以下に低下している場合は濃厚飼料が不足しているため、給与量を増やす。 また、分娩直後の乳脂肪率が5.0%以上と高い場合は、体脂肪が急激に消費されていることを示しているため、脂肪肝及びケトーシス等の疾病を疑い早期に治療する。 ２　体細胞数 乳質の改善のためには、個体ごとに体細胞数を把握する必要がある。特に、泌乳後期牛や高産次の牛に体細胞数が高い傾向がある場合は、過搾乳や真空圧不足などの搾乳ストレスのほか、ミルカーを介して感染が広がる黄色ブドウ球菌(通称SA)などが原因菌となった乳房炎を疑う必要がある。 分娩直後の乳房炎は、乾乳初期の乳腺退縮の際や、分娩直前の乳房内圧が高まる時期に、乳頭口が開き、感染しやすいので、ディッピングが効果的である。 また、分娩１週間前の乳房の張り始めの際に、乳房のしこりや少量の乳汁を確認し、感染が認められた場合は、直ちに乳房炎軟膏を注入するなどの治療を行う。この場合、初乳を子牛に飲ませることはできないが、薬剤が分娩日まで乳房内に留まるため、泌乳期の治療よりも大きな効果が見込める。 なお、分娩前に治療した場合は、出荷前の残留検査を確実に実施する。 肉用牛 ◇　肥育牛の飼育管理 １　飼育環境 全頭が横になれるように飼育密度は１頭あたり５～６ｍ2を確保し、定期的に敷料を交換して呼吸器病の要因となるアンモニアの発生を防ぐ。飼槽の食べ残しは除去し、清潔に保つとともに、給水器は牛がいつでも清潔な水を飲めるようにする。 外気温が常時25℃を超えると、暑熱ストレスにより生産性が低下するため、送風機などにより体温上昇を防ぐ。 ２　ビタミンおよびミネラルの補給 肉質（サシ）を改善する目的で飼料中のビタミンＡコントロールが行われるが、血中濃度が20IU/dLまで低下すると、盲目や食欲低下、筋肉水腫（ズル）が多発するため、早めにビタミンＡ剤を投与するなどして改善する。 尿石症は、尿のpHがアルカリ性に傾くと、尿中の過剰なミネラルが結晶化して一気に症状が進行するため、飼料中のミネラル（特にカルシウムとリン）のバランスに配慮するとともに、予防のため、塩化アンモニウム剤等を用量に従い投与する。 ３　肺炎や下痢の予防 飼育環境に留意するほか、ワクチンの適切な活用は予防効果が高いので、かかりつけの獣医師又は家畜保健衛生所に相談する。 また、放牧などで牛舎が空舎になる場合は、下痢の発生防止のため舎内の清掃?消毒を行う。特に石灰乳の塗布は効果が高い。 豚 ◇　人工授精による効率的な肉豚の生産 １　人工授精の活用により、産肉性に優れ、斉一性の高い肉豚を生産するとともに、種雄豚を介する疾病の予防や、種雄豚の飼育頭数を減らすことによりコスト低減を図る。 ２　人工授精用精液は、宅配便による流通方式が確立され、種豚場からの入手が可能である。 ３　母豚群と止め雄の形質を適合させるために、種豚場と相談して使用する精液を選択する。 ４　精液は５～15℃で保存すれば７～14日間は良好な状態を保持できるが、種豚場ごとに保存の最適温度と期間が異なるので確認をする。 ５　精液到着後は、直ちに指定された温度条件で衛生的に保存し、保存期間が長くなり精子活力が低下しないよう、できるだけ早めに使用する。 鶏 ◇　青森シャモロックの飼育管理のポイント １　鶏の管理 （１）鶏の闘争を防ぐとともに、肉質を向上させるため、飼育密度はマニュアルに沿って１ｍ2当たり５羽以下とする。 （２）尻つつきや羽つつきなどの悪癖を防止するため、必要に応じてデビーク（断嘴）をする。 （３）胸ダコの発生を防ぐため、敷料は10cm以上の厚さになるようにする。また、通気をよくし、敷料が湿らないように心がける。 ２　衛生管理 （１）農場への病原菌等の侵入を防ぐため、鶏舎ごとに入口に踏込み消毒槽を設置し、消毒を徹底する。また、鶏舎内では専用の長靴、帽子、衣服を着用する。 （２）平飼いでは鶏コクシジウム症の発生が懸念されるため、オールアウト後の鶏舎消毒の徹底はもちろん、マニュアルに沿ったコクシジウムワクチン接種を実施する。 （３）鶏舎にネットや金網を設置して野生動物の侵入を防ぐ。 草地?飼料作物 ◇　とうもろこしサイレージの調製 １　収穫適期 （１）とうもろこしの収穫は子実の登熟状況を確認し、栄養価が最も高い黄熟期に行う。 （２）黄