肾泌尿器-marianna.PDFVIP

腎・泌尿器 Kidney／Urinary system コース責任者 腎臓・高血圧内科教授 柴 垣 有 吾 １．学習目標 コース一般目標（GIO) 腎泌尿器の症候と疾患および治療を習得するために、腎・尿路系の構造と機能を理解し、診断と検査 の基本を学ぶ。 腎・泌尿器コースは下記の４つのユニットからなり、２学年と３学年で修了する。２学年は「構造と機能ユ ニット」と「診断と検査ユニット」を行う。コマ数は目安（年度により多少の変動がある）。 コースユニット （１） 構造と機能ユニット 18 コマ ： ２学年 （２） 診断と検査・治療ユニット 10 コマ ： ２学年、３学年 （３） 腎疾患ユニット 24 コマ ： ３学年 （４） 尿路疾患ユニット 13 コマ ： ３学年 構造と機能ユニット １）ユニットGIO: 腎泌尿器疾患を理解するために、腎・尿路の構造と生理機能について学ぶ。 ２）ユニット行動目標SBO SBO1: 腎・尿路系のミクロおよびマクロ構造の基本を説明できる。 SBO2: 腎・尿路系の生理機能の仕組みを説明できる。 SBO3: 腎・尿路系の生理機能を支える免疫や生化学が理解できる。 SBO4: 腎・尿路系の体液・電解質・酸塩基平衡の調節機構を説明できる。 診断と症候・治療ユニット １）ユニットGIO:腎泌尿器疾患を診断するために、腎尿路の診断と検査・治療方法について学ぶ。 ２）ユニットSBO SBO1: 腎機能（ＧＦＲ、ＲＢＦ、尿細管機能など）の測定法を説明できる。 SBO2: 尿検査の意義を説明できる。 SBO3: 腎疾患の基本的治療手段（輸液・薬剤・透析・移植）を説明できる。 ２．学習内容 １）総論 ① 本コースでは生理学理解と形態学的理解を基礎において疾患を学ぶことを目標とする。１学年で学ん だ「人体と細胞の構造と機能」の理解の上に、腎臓・尿路の疾患を理解すること。 ② 講義の範囲は医師国家試験出題基準に基づくが、授業で全てを網羅することはできない。授業で触 れることができない項目は自ら学ぶ必要があることを銘記してもらいたい。 ２）各論 ① 腎臓の働きの概略を学ぶ。なぜ、健康人は水や食塩の量、蛋白質の量など気にせず食べることができ るのか？腎臓の働きの低下している患者はなぜ毎日の食事内容や水の量を気にしながら食事をしな ければならないのか？ ② １学年で学んだことをより深めて、腎臓と尿路の構造と機能を学ぶ。このコースでは臓器の構造と機能 をしっかりと理解することが、診療上極めて重要であることを認識すること。 ③ 腎臓が生体の内部環境（水、電解質バランス、酸塩基平衡）を維持する上でどのように働いているか、 そしてその働きがうまく行かないとどのようなことがおこるかを理解する。講義のみでなく、実際の症例を もとに考える演習も取り入れている。 ④ 腎臓のホルモン・血管作動物質産生臓器としての側面を学ぶ。 ⑤ 腎臓の働きの理解の上に腎機能の測定法を学ぶ。特に、クリアランスの概念は重要であるので、良く 理解するようにする。 ⑥ 尿検査の意義を理解する。尿検査は患者に負担をかけずに行える上、腎疾患の発見および腎疾患の 経過を見るために極めて有用であることを理解してもらいたい。 ３．成績評価 １）形成的評価 コース内テストで行う。 ２）総括的評価 記述試験を期末に行う。 下記の評価項目を総合して総括評価する。 評価項目 実施回数 評価割合 備考 定期試験 2 100(％) 前期 ・後期期末試験期間中に実施する。 ４．教科書・参考書 「内科学書」改訂第8 版（2013 年）（中山書店） 「