讲 习 教 材 - 日本空手协会.pdf

講　習　教　材 社団法人 日本空手協会技術局 目　次 空手道修行のはじめに 空手道の理念 1 １、空手道とは 1 ２、空手道修行の心得 2 ３、指導員心得 3 ４、指導上特に留意すべき要諦 3 ５、基本について 3 ６、基本の審査の見どころ 4 ７、基本の諸原則 4 ８、立ち方の指導について 5 ９、技を極めるための立方姿勢で、共通の要点 6 10、運足 6 11、方向転換 6 12、組手について 7 13、型について 8 14、型の審査の見どころ 9 空手道の基本 手足の使い方 12 １、手の使い方 12 ２、足の使い方 13 立ち方 15 突　き 15 前蹴り 16 前屈立 18 逆突き 18 順突き（おいづき） 19 下段払 19 裏拳打 20 横蹴り 21 猿臀 22 上段揚げ受 22 中段腕受（外受） 23 後屈立 23 中段手刀受 24 巻藁 24 人体の急所解説 26 空手道修行のはじめに 空手道の理念 １、空手道とは 勝敗を究極の目的とするものではなく、有形無形の試練を乗り越え、厳しい練磨の中から 人格形成を図る伝統武道である。 「道」・究極の術技を求めて… 空手道は古来より護身の術として「型」を中心に技を習得し、継承されてきたが、現在で は護身の面に加え、体育的側面、競技的側面も研究、体系化されたことにより、世界各地で 盛んに行われることになった。しかし、これら全ての側面において大切な事は、一つの技を 徹底して深く掘り下げて学び、全身の合理的運用に熟達することであり、「技」を極めるこ とに我々が追求する空手道の「術」の本質がある。 すなわち、「技から術へ」「型から形へ」「体から用へ」の転換であり、全身を組織的に鍛 錬して恰も武器のごとく威力を発する「極め」のある技を、相手の急所寸前に設定した目標 へ、瞬時に最大限の効果を発揮すべく、的確に機会と間合を制し相手をとらえ、意のまま一 撃のもとに、技を「極める」のである。これが我々の理想とする究極の術技であり、組手試 合における真の「一本」である。 理想の一本とは、日々の厳しい身体的実践を通して生み出された「極め」のある技を、ど のようにして相手に「極めた」かという技の仕掛け前から、極め、残心など一連の流れ、経 過が大切である。ただ勝ちさえすれば良いのではなく、見事な技でりっぱに勝つことが重要 であり、心技ともに高度な自己制御能力が要求される。 この様な一連の動作、心技の「内容」「質」に価値観や勝負観を置いているところに日本 の文化、武道の妙と独自性がある。 それは、日本人の「心身一如」の精神に根ざしている。「拳は剣なり」の信条のもと、真 剣な稽古による技の習得そのものが、心を学び、鍛えることであり、一本、一本、夢中にな り心を込めて繰り返し修練することにより技の質、内容が向上する。その過程に於いて、同 時にそれを使う人の心のあり方、人そのものが向上する。人そのものが向上しなければ技の 向上もないとする思想である。技より発して心を学び、心身一体としての自己を自覚する事 であり、技の優劣、心の働きが即、自他共の生死を決する真剣勝負へと繋がる古の武術の厳 しい現実、死生観が根底にある。武道が精神修養に良いと言われる由縁はここにある。そし て、この観念に基づき生まれたのが「一本勝負」である、武道の本質とはかけ離れ、ゲーム として第三者が客観的に判断できるよう、時間内にどれだけ多くのポイントを重ね、その得 点の結果のみで勝ち負けを競い合うという「結果」「数」に価値観や競技観を置く近代スポー ツ思想に立脚した競技空手とは大きな相異がある。 －－ この様に日本武道の「伝統性、文化性」を重視するのか、スポーツとしての「競技性、合 理性」を重視するのかによって、その理念、目標が異なり当然として普段の道場における稽 古体系、指導方法も大いに異なってくる。武道の