江别市情报図书馆.PDFVIP

通巻283 号 江別市情報図書館 江別市野幌末広町7 番地 TEL 011-384-0202 FAX 011-385-1129 http://www.lib.city.ebetsu. hokkaido.jp/ 江別市情報図書館の学校図書館司書派遣事業は、平成１８年度に専任の司書が１名配置されたところからスタ ートしました。「学校派遣司書」は、市内２７の小・中学校に一定期間派遣されます。主な活動は、児童・生徒・ 教員が学校図書館を利用しやすくするための環境整備と、本の読み聞かせや紹介など読書活動推進のための取り 組み、調べ学習などの教育活動への支援です。 司書の派遣事業がスタートした当時は、全国的に見ても学校図書館の整備は進んでいませんでした。読書を通 じたまちづくりで知られる恵庭市も、全道で初めて専任学校司書を配置してまだ間もなかったころです。わが市 の派遣司書も、古すぎて使えなくなったたくさんの本を処分し、ほこりだらけの図書室を大掃除するところから、 手探りで活動を始めました。平成１９年度には派遣司書が１名増員されて２名となり、平成２１年度からは派遣 司書をサポートするために「学校図書館支援司書」１名が情報図書館内に配置されました。２２年度から２４年 度にかけては、緊急雇用創出事業や 「住民生活に光をそそぐ交付金」も活用し、派遣司書の雇用人数を増やすこ とができました（平成２２年度には計６名、２３年度は計１０名、２４年度は計６名で活動）。充実した人員体 制は派遣校数の増加へとつながり、２３年度からの学校図書館電算化を飛躍的に進める結果となりました。電算 化作業は、２５年度末には全小・中学校で完了する予定です。現在は、計３名の派遣司書が活動しています。 江別市では、国の｢子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画｣や、｢北海道子どもの読書活動推進計画｣を 基に、「江別市子どもの読書活動推進計画」（平成１９年度～平成２５年度）を策定しました。学校司書派遣事業 も、この計画の中で触れられています。現在は、成果と課題を検証した上で、主に北海道の第三次計画に準拠し ながら、「第２期江別市子どもの読書活動推進計画」（平成２６年度～平成３０年度）の策定作業を進めています。 学校図書館法の改正により、平成１５年からは「１２学級以上の学校に必ず司書教諭を置かなければならない」 とされました。しかし、その多くは担任との兼務であり、学校図書館を管理・運営する時間がほとんど取れずに いるのが現状です。また、司書教諭の講習は、読書教育と資料の活用指導法に特化しており、図書館司書のよう に図書の管理全般を深く学ぶ内容になっていないことも、現場での悩みを大きくしています。これは全国的な問 題でもあります。 江別市の学校派遣司書は、専門知識と経験を活かし、学校図書館担当教諭や司書教諭等の教職員と連携・協力 しながら支援を行っています。この取り組みは、子どもたちが自ら学ぼうとする意欲を育み、学力の向上を目指 す学校の取り組みに大きく貢献しています。現在では学校の教職員のみならず、学校図書館ボランティアの皆さ んからも、司書の継続的な派遣を望む声が高まっています。国の｢子どもの読書活動の推進に関する基本的な計 画｣ （第三次基本計画）でも、学校司書を配置し、司書教諭と連携して学校図書館サービスの改善・充実を図る ことが有効であると明記されています。 このように、文部科学省においても学校司書の必要性を強く認識しているという情勢を踏まえながら、今後も 学校図書館の活性化や利用しや