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3.6節 パイルド?ラフト基礎建築物の調査計画例 (1)建築計画 a 敷地の位置?形状 敷地は兵庫県神戸市中央区の神戸ポートアイランドⅡ期埋立地に位置し,その形状は図3.6.1に示すとおりである 図3.6.1 敷地およびボーリング位置図 b 建築物概要  計画建築物は鉄骨造地上4階建て,地下なし,建築面積2,308m2,延床面積7329 m2の研究施設である.基礎を含む建築物の平均接地圧は約70kN/ m2程度と想定されている. (2)事前調査 a 文献調査 敷地は神戸市の沖合い3kmの海上を埋立造成した神戸ポートアイランドⅡ期埋立地に位置している.ポートアイランドⅡ期は,昭和62年ごろから造成が開始されており,敷地付近では平成3年ごろに計画高さまでの埋立が完了している. b.近隣の地盤調査資料 周辺の既存調査資料より,地層構成は,図3.6.2に示すように,K.P.-32m ~-42m付近を境にして上位に沖積層が,下位に洪積層が分布する.沖積層は軟弱な粘性土と一部浚渫粘性土を含む埋立土を主体としている.洪積層は,K.P.-65m付近まで砂と粘土の互層状態をなし,その下位には貝殻片を混入する洪積粘性土(Ma12層)が分布する. 旧海底面より分布する沖積粘性土や浚渫粘性土を含む埋立土に対しては,サンドドレーンとプレロード工法による地盤改良が行われている.当該地域で想定されている沖積粘性土の沈下量は約8.3mであり,埋立工事中にすでに7.55m沈下し,圧密度97%,調査計画時点での残留沈下量は約0.23mと試算されてい調査計画時,正規圧密か地層位置によってやや過圧密状態であると想定される. 神戸市の地表面の地盤沈下計測資料によると,現状の地盤沈下速度は15cm/年となっていて,この沈下は主にGL-60m以深に存在する洪積粘性土の沈下であり,ポートアイランドⅡ期埋立地全体の広域的な地盤沈下であると考えられる. 埋立土層はサンドドレーンとプレロードによる地盤改良の効果もあって,大地震でも液状化は発生しないと考えられる(1995兵庫県南部地震においても当該地盤では噴砂現象は生じていない). 図3.6.2 ポートアイランドⅡ期の地盤構成 (3)調査計画の立案および調査結果 a 基礎形式の想定 事前調査の結果より,当敷地(埋立地盤)で支持杭基礎を採用する場合、GL-40m程度の洪積互層に支持させることになり,旧海底の沖積粘性土の地盤沈下に伴う建物の相対的な浮き上り現象やの摩擦力の発生などが懸念されること,また,杭長が長くなることによる施工性や経済性,工期などを総合的に検討した結果,最も合理的な基礎として,図3.6.3に示すフローティング基礎に沈下抑止杭を併用したパイルド?ラフト基礎を想定して調査計画を立案する.とくに,沈下解析に必要となる地盤の剛性評価を適切に行えるように留意する.  パイルド?ラフト基礎を想定した場合,基礎底位置および杭先端以深の地盤の支持力特性,地盤の弾性係数,粘性土の圧密特性,液状化の可能性などの詳細な検討が必要となる。主な検討項目を表3.6.に示す. 図3.6.3 パイルド?ラフト基礎の概念図 b 調査内容?数量の決定  表3.6.1の検討項目に対し,計画した調査内容と数量を表3.6.2に示す. ボーリング調査の本数は,地層構成に変化が少ないと想定されるため,図3.6.1に示す2ヶ所とした.深度は洪積互層のN値と地層構成を確認することを目的として55mとしたが,支持杭基礎を検討する可能性も考慮し,他の1本は65mまで行うこととした. 埋立土の液状化の検討を目的として,粒度試験を16ヶ所で行うこととした. 調査地点番号 No.1孔 No.2孔 合計 種別 本孔 本孔 孔口標高(K.P. m) +7.69 +7.59 ボーリング長(m) ?116 0 40 40 ? 86 0 0 0 ? 66 65 15 80 合計 65 55 120 標準貫入試験(回) 65 47 112 孔内水平載荷試験(回) 0 1 1 現場透水試験(回) 0 1 1 乱さない試料 採取(試料) シンウォールサンプラー 0 5 5 トリプルチューブサンプラー 0 3 3 室内土質試験 (試料) 土粒子の密度試験 10 6 16 含水比試験 10 6 16 粒度試験 10 6 16 細粒分含有率試験 10 0 10 液性?塑性限界試験 0 6 6 湿潤密度試験 0 6 6 一軸圧縮試験 0 6 6 三軸圧縮試験 0 1 1 段階載荷による圧密試験 0 5 5 定ひずみ速度載荷による圧密試験(Asc層に適用) 0 1 1 PS検層 0 1 1 No.2ボーリングにおいて,

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