爱知県立大学看护学部纪要Vol.17,25-32,2011.PDFVIP

愛知県立大学看護学部紀要 Vol. 17, 25 −32, 2011 ■実践報告■ 周術期患者に対する寝衣交換技術の向上を目指した教育実践 1 1 1 2 深田 順子 ，熊澤 友紀 ，鎌倉やよい ，布谷 麻耶 ， 3 3 3 4 榊原由美子 ，鶴田 淳一 ，山田佳代子 ，兵藤 千草 Educational Practice for Improving Skill to Change Perioperative Patient Clothing 1 1 1 2 3 Junko Fukada ，Yuki Kumazawa ，Yayoi Kamakura ，Maya Nunotani ，Yumiko Sakakibara ， 3 3 4 Junichi Turuta ，Kayoko Yamada ，Chigusa Hyoudou 【目的】術後疼痛があり輸液・カテーテル類が挿入されている患者の寝衣交換ができることを目指して，従来の教育方法 に加えて寝衣交換に対する学生による自己評価及び教員等による他者評価を形成的に実施し，その効果を学修達成度か ら明らかにすることを目的とした． 【方法】看護系大学３年次生76名は，実習初日の学内演習では，術後疼痛があり輸液ルート類が挿入されている患者を演 じた学生に対し，実習では術後患者に対し寝衣交換を実施した．各々の実施後に，学生及び教員等は22項目４段階尺度 からなる評価表を用いて学修達成度を評価した． 【結果】学修目標の達成度「非常に・大体当てはまる」と自己評価した割合が75％以上の項目は，学内演習では９項目， 術後患者に初めて寝衣交換を実施した際では０項目，実習終了時では19項目であった． 【考察】学生が形成的に寝衣交換の技術を自己評価し，他者評価の結果をフィードバックする教育方法は，寝衣交換の技 術を向上させる可能性が示唆された． キーワード：周術期看護，寝衣交換，看護技術教育，自己評価，他者評価 1) り，それらは基本的な日常生活援助技術であった ． Ⅰ．序 論 看護基礎教育において日常生活援助技術の育成・強化 を図ることは，学生の技術の質の向上のみならず実施時 近年，医療技術の高度・専門化に伴い，看護師には高 の自信 につながり，就職 １年目の離職 を低下 させると 度な看護実践力が求められている．そのため臨床で求