唐津港港湾计画（改订）.PDFVIP

から つ 唐津港港湾計画（改訂） １．概要 【現 況】 唐津港は、佐賀県北部に位置し、玄界灘を経て日本海に面する港湾であり、港の前面に点在する大島、 高島により天然の良港となっている。本港は、その名の示すとおり｢唐の津｣として古くから大陸との交易 で栄え、近代においては、石炭の積み出し港として、地域の振興はもとより我が国経済社会の進展に重要 な役割を果たし、昭和２６年には重要港湾に指定された。 現在では、県内を中心とした建設資材や石油類等の物流機能や工業団地の生産機能等、地域経済や暮ら しを支える基盤としての役割を果たしている。 また、日本三大松原のひとつである「虹ノ松原」の白砂青松の海岸線、唐津城のシンボル景観を有する 美しい港湾であり、近年は大型旅客船の寄港や、イベント時における帆船等の招致などにより、地域振興 や交流活動等の中核的な役割も果たしている。さらに、佐賀県ヨットハーバーや再生された西ノ浜を核と して、海洋性スポーツ・レクリエーション活動が盛んな港湾でもある。 【港湾計画改訂の背景】 本港においては、造船関連の新たな物流企業の参入や、内貿ユニットロードの取扱貨物量の増加、さら には壱岐～呼子間のフェリーの唐津港へのシフトなどによる貨物量の増加が見込まれるため、係留施設や 保管ヤードの確保及び背後幹線道路へのアクセス強化が必要となる。また、大型旅客船については、景観 や環境の優れた東港地区において受け入れることにより、観光拠点港湾として地域の活性化に寄与するこ とが強く求められている。 また、高島への観光客の増加及び湾内クルーズ等多様な小型船需要が高くなってきており、利便性・安 全性の向上並びに賑わい空間の核となるシンボル緑地との一体化が求められている。また、地元から失わ さとはま れた里浜、自然再生の強い要請があることなどから、海や港で憩い楽しめる空間を創出するとともに、残 された自然環境を保全していく必要がある。 防災上の観点からは、昨今の経験から防災に対する意識の高まりにより、大規模地震に対して十分な備 えを行い、住民の暮らしの安全・安心を担保していく必要がある。 このように、唐津港の多様な要請に対応していくため、平成３０年代前半を目標年次とし、「“唐の津” の再生～みなとを核として交流し、賑わう唐津みなとまちづくり～」を目指して、以下のように港湾計画の 方針を定め、港湾計画を改訂するものである。 【港湾計画の主な方針】 Ⅰ.物流拠点及び観光拠点港湾としての機能拡充 ・内貿ﾕﾆｯﾄﾛｰﾄﾞﾀｰﾐﾅﾙとしての機能の拡充・強化を図るとともに、大型旅客船の受け入れにも対応する。 Ⅱ. 港湾と背後地域との円滑な連絡 ・港湾と背後地域との円滑な連絡を図るため、臨港交通体系の充実を図る。 Ⅲ.湾内との海上交通網の拡充 ・小型さん橋の配置を再編する。 Ⅳ．地域の安全・安心を支える港づくり ・震災害時における緊急物資の輸送、背後地域の経済活動を支えるため、耐震強化施設の確保を図る。 Ⅴ. 良好な港湾環境の形成 ・白砂青松の美しい海岸線や湾内に浮かぶ島々の豊かな自然を保全するとともに、失われた里浜・自然を 再生し、人と自然が共生する良好な港湾環境の形成を図る。 港湾 管理 者連絡先：佐賀県県土づくり本部交通政 策部港 湾課 お お た とき 太 田 、 時 （ Tel 0952-25-7163 Fax 0952-25-7315） 1 ２．唐津港の位置及び現況 唐 津 港 唐津港位置図 唐津港全景 ３．主な計画内容 【Ⅰ.物流拠点及び観光拠点港湾としての機能拡充】 みょうけん 妙見地区における内貿ユニ