板金加工品用生産管理システム.pdfVIP

特集 CIMシステム コスモエ業株式会社向け 板金加工品用生産管理システム FlatThinMetalSheet Manufactured ProductionControISYStemforCOSMOlndustrYCompanY 集合住宅向けスチールドアを製造･販売するコスモ工業株式会社では,需要 好本誠一郎* 滋ggcゐ首相れsゐ才桝クわ 木村 昇**凡血糊幻椚〝招 の増加,得意先からの短納期要求に対応するため,製造設備の自動化とコンピ 山野泰時**1な〟わ鬼才托椚α乃0 ュータによる総合デリバリーシステムを開発した｡この開発に当たっては,段 階的アプローチをとり,基幹業務を中心としたフェーズⅠを昭和63年11月に稼 動させた｡今後,平成元年7月までにFAX(ファクシミリ)情報システム,財務 会計システム,決算システム,販売管理システムをフェーズⅡとして開発する｡ 本稿は,総合デリバリーシステムのフェーズⅠを,小規模CIM(Computer IntegratedManufacturing)のコンポーネントである情報システムの観点から, 開発の背景,機能および特徴を紹介する｡ ロ 緒 言 コスモ工業株式会社は,大手サッシメーカー4社の共同出 す｡生産システムの主な特徴は, 資(平成元年3月から5社の共同出資となる｡)によって,昭和 (1)製品は標準品,非標準品に大別できるが,需要の多様化 62年10月に設立されたスチールドア専門の製造･販売会社で に伴いドアの色,模様,材質など仕様が多岐にわたるため, ある｡昭和63年7月に日立製作所の中形コンピュータHITAC 無限に近い種類に対応しなければならない｡ (2)出荷先(工事現場)の特性を考慮し,階層ごとの分割出荷 M-640/10(以下,M-640/10と略す｡)を導入し,同年11月から 総合デリバリーシステム(以下,デリバリーシステムと略す｡) であり,1ロット当たりの生産数は5～20枚と小さい｡ フェーズⅠを稼動している｡デリバリーシステムでは,自動 (3)材料の投入から製品になるまでの時間は1時間から4時 化された製造設備および間接員の省人化と,間接業務の標準 間であり,製作時間は短い｡ 化を前提としている｡このような前提条件のなかで,得意先 (4)製品は枠と扉で構成され,粋が出荷されて工事現場で取 からの確定要求から10日以内に製品を出荷している｡短納期 り付けられた後で扉を出荷する｡ を実現するための自動化設備も必要であるが,それらを生か (5)製造設備は自動機,ロボットなどで構成されており,こ すための生産管理システムの役割は重要である｡ れらは2台の制御コンピュータによって制御されている｡ Manufactur-2.1システム開発の背景 本稿は,小規模CIM(ComputerIntegrated ing)システムの事例を,そのコンポーネントである情報システ コスモ工業株式会社は,会社設立に伴い,工場,設備の新 ムの観点から開発の背景,機能および特徴について紹介する｡ 設を行った｡設立構想は,製造設備の自動化による直接員の 削減と納入リードタイムの短縮であった｡一方,製品仕様の 囚 システム開発の背景とねらい 多様化に伴う生産技術,仕様決定,生産指示,受注出荷など コスモ工業株式会社の生産形態は,受注物件対応の製品を の業務にかかわる間接貞の増加を抑止する必要があった｡限 生産する多品種･変量生産である｡図1に示すように,生産 られた要員で,熟練者を多く必要とせず,設立構想を実現す ラインは鋼板を投入して切断,曲げ,穴あけ,溶接