平成21年度补正予算戦略的基盘技术高度化支援事.PDF

平成21 年度補正予算 戦略的基盤技術高度化支援事業 「鋳鉄製プレス金型の鋳造歪抑制による 加工代低減の技術開発」 成 果 報 告 書 概 要 版 平成22 年 3 月 委託者 中部経済産業局 委託先 財団法人三重県産業支援センター 1 目次 第一章 研究開発の概要 ・・・3 1-① 研究開発の背景・研究目的及び目標 1-② 研究体制 （1）研究組織（全体） （2）管理体制 （3）管理員及び研究員 （4）経理担当者及び業務管理者の所属、氏名 （5）研究推進委員会 （6）履行体制 第二章 発泡模型の型変形と歪防止 ・・・9 2-① 発泡模型のより高度な機械加工による精度向上 2-② 発泡模型から歪みの尐ない塗型模型の作製 2-③ 塗型模型乾燥時の歪み防止の為の乾燥台の設計 第三章 鋳型強度向上による残留応力歪防止 ・・・20 3-① 鋳型強度向上による歪み防止と鋳鉄材質等による収縮率の検討 第四章 鋳造方案によるカーボン残渣防止 ・・・24 4-① 発泡模型から発生するカーボン残渣対策 4-② PS とPMMA の混合発泡模型による最適な鋳造方案の構築 第五章 全体統括 ・・・33 5-① 成果の統括 5-② 研究開発後の課題・事業化展開 2 第１章 研究開発の概要 1-① 研究開発の背景・研究目的及び目標 自動車用プレス金型には、一般的には鋳鉄製金型が採用されており、取り巻く状況は アジア諸国との低価格競争と短期納期が求められている。その要望に対応するため、 金型製造工程のより一層の生産効率の向上と、コストダウンのために鋳造品の歪を抑え、 切削加工の加工代（かこうしろ）削減が望まれている。 そのために本事業では、フルモールド鋳造法における製造工程の改善を行い、その 加工代を半減することを目的とする。機械加工工数が減尐すれば、コストを抑えなが ら省エネルギー、省資源にも有効である。 従来の鋳鉄製自動車用プレス金型の製造工程は、ニアネット形状のプ レス金型用発泡模型を発泡スチロールで作り、この発泡模型に強度をつ ける為と剥離(鋳型と鋳鉄) しやすくするために、焼付け防止塗料を塗布 する。塗布された模型（塗型模型）のまわりを、砂と樹脂と硬化剤で包 み込みこむことにより鋳型として作成し、湯道をつけて溶湯を流し込む。 流し込まれた溶湯は塗型模型を溶かして、鋳物が形成される（フルモー ルド鋳造法）。この方法で作成された鋳鉄製品は加工代が多く（１０ｍ ｍ）、これを切削加工して金型に仕上ている。この加工代を出来る限り 尐なくして鋳造することにより鋳造金型の低コスト化、低環境負荷を目 指す。 鋳造製品加工代を半減する為に次の高度化目標を設定して研究開発を進 めていく。 1. 精密加工による発泡模型の歪防止 2. 鋳型強度向上による歪防止 3. 鋳造方法の最適化によるカーボン残渣の防止 これらの技術開発を行なうことによって低コスト化・環境配慮の生産技 術を確立する。 本研究開発は、鋳鉄製自動車金型プレスの製品加工代を 3 次元測定器に より製品を測