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107 岐阜市立女子短期大学研究紀要第５２輯（２００３年３月） 洗面所の細菌汚染状況について Studies on the Bacterial Contamination in the Lavatory 清水英世、渡辺優子 Hideyo SHIMIZU and Yuko WATANABE Abstract Bacterial contaminations on the surface of some water taps and some door knobs equipped in lavatories were examined. Standard Method Agar “Nissui” was used to count Standard plate count（SPC）and X-GAL Agar “Nissui” was used to count 4 5 coliform bacteria. SPC on a water tap was in the range of 5.1×10 ～4.2 ×10 and coliform bacteria was slightly detected. Similarly, SPC on a door-knob was in the range of 3.0×101 3 ～4.1 ×10 and coliform bacteria was not dete- cted. レのドアノブの表面に付着している微生物を拭き取り法によっ 緒 言 て採取した｡すなわち、栄研器材株式会社製の表面付着微生物拭 食品衛生の分野で最も大きな割合を占めているのが、細菌 き取り用「ふきふきチェック」を使用して検体から微生物を採 性食中毒である。我が国における細菌性食中毒発生件数および 取し、試料原液とした。 患者数は年によって多少はあるが、過去30年間ないし35年間 使用培地 ： 一般生菌数測定用培地としては標準寒天培地 を振り返るとほとんど横ばい状態である。食品を取り扱う施設 (日水製薬株式会社製)を、また、大腸菌群数測定用培地として や流通システム、消費者教育や衛生行政など、以前よりも格段 は X-GAL 培地(日水製薬株式会社製)をそれぞれ使用した｡加温 に整備されてきたにもかかわらず、食中毒事件が一向に減少す 溶解した両培地とも 15ml ずつ試験管に入れ、1２1℃、15 分間 る傾向が認められない｡この点に関してはいろいろ原因が考え 高圧蒸気滅菌した。 られるが、最も重大なことは、知識が豊富でも「意識が薄い」 培養方法 ： 試料原液を滅菌希釈水で 10 倍段階希釈法に ６ ことであると考えている｡ より10 倍まで希釈した｡ 本学には、栄養士養成を行ってい