第1集西牧野遗迹-爱知県.PDF

（３）整理・報告書編集作業の実施 にしまきの 第１集 西牧野遺跡 西牧野遺跡の調査は、第二東海自動車道横浜名古屋線建設に伴う事前調査として、中日本高 速株式会社より依頼を受け本センターが平成22 年６月から平成23 年３月にかけて実施したも ので、調査面積は 24,810 ㎡である。全体をＡ区～Ｉ区の９調査区に分けて調査を行った。遺 跡は岡崎市樫山町・牧平町に所在し、男川南岸に形成された河岸段丘上に所在し、東は西野川、 西は岩田川に挟まれた区域に広がり、標高は75～80ｍを測る。 調査の結果、旧石器時代から江戸時代にかけての遺構・遺物が確認された。遺構は県内では ２例目となる旧石器時代の礫群をはじめ、縄文時代の竪穴建物、中世の屋敷地を区画する溝や 竪穴状遺構、掘立柱建物、井戸、土壙墓などが検出されている。遺物では、旧石器時代の石器・ 剥片など約 3000 点の他に、縄文時代から弥生時代の土器、中世の陶器・土師器などが出土し ている。報告書作成にあたっては旧石器時代の石器類の情報をできる限り掲載した。 （成瀬友弘） －50－ －51－ ３ 普及 ・啓発と研修 （１）学校授業への協力 県内の学校からの依頼を受けて、郷土学習の一環として、本センター職員が講師として学校 に出向き、授業に協力することを行った。今年度は小学校１校で２回、出前授業・体験学習を 実施した。 実施日 学校名 参加人数 内容 7 月5 日 大府市立共和西小学校 6 年生44 名 「別岨古窯群についての話」と銅鏡づくりの講師 10 月3 日 大府市立共和西小学校 6 年生44 名 銅鏡作りの講師 （２）見学・研修の受け入れ 調査センターの見学については随時対応することとしており、今年度の見学・利用者数は716 名を数えた。特に依頼を受けて実施した団体見学や職場体験学習、その他の研修（発掘調査現 場を含む）については以下の通りである。 実施日 団体名 参加人数 内容 5 月14 日 名古屋市博物館ガイドボランティアの会 29 名 施設見学 6 月21 日 名古屋高年大学郷土研究クラブ 45 名 施設見学 8 月1 日 県立岡崎高校2 年生 8 名 職場体験 8 月18 日 西春日井地区社会科研究サークル 23 名 施設見学 8月29 日～ 県立三好高校教員 1名 社会体験研修（トヨガ下 31 日 遺跡） 11 月28 日 豊田市立花山小学校5･6 年生 37 名 発掘体験（南川遺跡） （３）埋蔵文化財調査研究会 県・市町村・関係団体の埋蔵文化財担当職員を対象に開催した。 日 時 平成23 年７月８日（金） 参加者 29 名 内 容 平成22 年度に実施された発掘調査の事例発表 ［発表された遺跡と調査担当組織］ 遺跡名 所在地 調査担当組織 西牧野遺跡 岡崎市 埋蔵文化財調査センター 伊川津貝塚 田原市 田原市教育委員会 朝日遺跡 名古屋市 名古屋市見晴台考古資料館 キジ山古墳群・青雲寺址