「M＆A　企業買収は日本社会に根付くか　　日本.doc

「日本におけるMAの未来像」 経０２－７７５　吉田　直生 はじめに MAの説明 なぜ企業はMAをするのか?その必要性 MAのメリットとデメリット アメリカの企業買収 日本の企業買収 まとめ 1　　はじめに ここ数年、MAという言葉をよく耳にする。最近の事例で見ると、ライブドアのフジテレビ買収問題や、村上ファンドの阪神球団買収、楽天のTBS買収問題などがある。MAは現在、日本社会に急速に浸透していて、今後ますます増加していくはずだ。しかし、MAの本場であるアメリカに比べ、日本のMAはまだまだ件数が少なく、しかもあまり成功していないように感じるのである。それは、考え方の違い（日本は、会社は経営者と従業員のものである。とアメリカは、会社は株主のものである）やアメリカのようにドライな関係ができないことやMAについての知識を持っている人材が少ないなど様々である。しかし私は、今後MAという経営戦略がより重要になり、アメリカ社会のように日本社会にも浸透?定着していかなければならないと考えているのである。なぜならば、日本の企業が、これから先、熾烈な生存競争のなかで生き残っていくためには、MAという戦略がとても有効であるからである。 そこで私は、アメリカのMAと日本のMAを比較し、今後さらに増加していくであろう日本のMAの未来を考察していくつもりである。 ２　　MAの説明 MAとはMergers and Acquisitisitionsの略であり、企業の合併と買収という意味であり、一言で言うと、企業をまるごと売り買いすることである 　買収は、相手企業の株をその株主から譲ってもらったり、会社から第三者割当を受けて、企業の実権（経営権ないし支配権）を握ることです。いまほど企業を取り巻く環境の変化が激しい時代はかつてなく、その環境の変化に即応して企業を生き続けさせるためには、一日も早く時代に合わない商売から撤退して、時代にあった商売に変えていかなければなりません。ところが、自力で事業の多角化を図ろうにも、用地を取得して社員を募集し教育訓練して??などという従来のやり方をしていたのでは、あまりにも時間とお金がかかりすぎ、とても時代の変化に即応しきれるものではありません。というわけで、手っ取り早く多角化をはかれるMAが見直されてきました。 そのMAには、①合併②営業譲渡③株式譲渡④株式交換⑤TOB⑥新株引き受けなど様々なものが含まれていている。 合併 合併とは、複数の企業が合体して一つの企業になることであり、新設合併と吸収合併の二つの方法がある。A社とB社が合一してCという新会社を作る方法が新設合併であり（A?B社は解散する）、A社がB社を吸収して合併する方法が吸収合併である（B社は解散する）。法律手続上の簡便さや税制上の有利さから、通常は吸収合併の方法がとられている。 営業譲渡 　　営業譲渡は、会社自体の移転でもなく、単なる財産の移転でもなく、取引先などの事実関係を含めて事業をまるごと移転すること。したがって、合併とは違い、営業の一部の譲渡も可能である。例えば、A社が北海道の工場を設備、従業員、のれんなど一切まるごとB社に譲渡する場合がこれに当たる。なお、全部譲渡の場合は、譲渡会社には法人格だけの中身のない空の組織が残るだけですから、後は清算するか、別の事業を始めるしか方法がなくなります。全部譲渡の場合、合併と結果的に同様なようにみえますが、合併と異なり、当然には債務まで引き継がれないという特色があるのである。 株式譲渡 株式譲渡は、株式という株式会社の持分を譲り渡すことであり、売り主と買い主による 直接売買のみでなく、証券取引所で行われる売買もこれに当たります。対象会社の大株主からその持ち株全部を譲り受ければ、会社支配権を確保でき、買収を成功に導けるのである。集権取引市場で株を買い集めることによって、大株主になる方法もある。（市場買い集め）。 株式交換 株式を交換することであり、例えば、対象企業の株式を取得する際に金銭で支払わずに他の会社の株式で支払えば買収を達成することもできる。 TOB（Take over bid）　 TOBは、株式の公開買付ですが、期間を定めて一定の値段で株を買い集めることを宣言し、特定の株を集める方法です。世間にどこどこの会社の株が欲しいとお金の力で宣言するわけですから、きわめてドライな方法といえます。 新株引受 新株引受は、新株発行増資の際、特定の第三者に新株を割り当てることであり、第三者割当による新株発行ともいいます。割当の結果、第三者の株数が多くなれば支配権の移転が生じます。 　３　　なぜ企業はMAをするのか?その必要性 ここ数年、MAが海外ばかりでなく国内でも急激に活性化し、経営戦略として重要視されてきている。企業は成