电子ー可能性决済产业动向.pdfVIP

「電子マネーの可能性と決済産業の動向」 　～乱立する決済サービスの現状と課題～ 中央大学経済学部国際経済学科４年 小林　研士 2000.1.11.作成 Contents ○はじめに　…………………………………………………………　1 Ⅰ：電子貨幣・電子決済の定義・分類・概説　…………………　1 １．電子マネーとは ２．電子決済サービスの分類 ３．電子決済サービスの意義 Ⅱ：これまでの電子決済サービス：その現状と課題　…………　7 １．電子決済サービスシステムの現状 ２．電子貨幣・電子決済 ３．電子決済か電子貨幣か Ⅲ ：電子決済サービスと消費者ニーズ　………………………… 12 １．現金通貨に関する考察 ２．なぜ、成功しないのか ３．消費者の求めるシステム ４．電子決済サービス導入のメリット ５．電子マネー普及のために Ⅳ ：電子決済サービスの普及に向けて　………………………… 18 １．サービス提供者の健全性確保 ２．クリアリングセンターの設置 ３．新しい制度と整合性ある法律の整備 ４．公正な取引ルールの設定 ５．ビジネスモデルの確立 Ⅴ：将来の社会基盤として　……………………………………… 21 １．インターネット ・コマースの将来 ２．将来のカード社会 ３．社会基盤となりえるか ４．社会への影響 ５．まとめ ○参考文献一覧　…………………………………………………… 25 ○はじめに 　情報化社会の進展は、我々の生活を劇的に、しかも急速なスピードで変化させている。 オープン ・ネットワーク社会、デジタル社会ともいわれるこの変化の波は、当然のごとく 経済 ・金融の分野にも押し寄せている。銀行同士や銀行と中央銀行を結ぶようなクローズ ドなネットワークの利用は既に20 年ほど前から行われていたが、インターネットに代表さ れるオープンネットワークの形成と、ネットワーク上での情報通信のための技術の進展は、 このオープンな場において商取引や個人のハイセンシティブな情報をやりとりできるよう な環境を整えつつある。現にインターネット上のいわゆるサイバーモールなどにおけるシ ョッピングは急速な伸びを見せており、ある調査によればインターネットユーザーの 46.8％がインターネット上での買い物経験があると回答しており、概算で2.27 億円の取引 があるとされる。1 　本稿においては、そういった近年の急速な技術の進展が可能とした、新たな金融サービ スのひとつである電子的な決済サービス、電子マネー ・電子決済について、それらの特性 と現段階での課題を明らかにするとともに、特に日本国内での普及のために社会全体とし て採り得べき方策について論じていきたいと思う。 Ⅰ：電子貨幣・電子決済の定義・分類・概説 １．電子マネーとは ○新しい決済サービス ：電子決済サービス 　電子マネーという言葉は通常、新聞や雑誌で使われる場合、多様な意味を持っている。 だが、もっとも広い意味でこの言葉を定義づけるとすれば、「電子的な方策を用いて、既存 の何らかの決済手段・システムを代替し、消費者、もしくは電子マネー利用者にとって便 益をもたらすシステムの総称」ということが出来る。（ここでは、電子マネーの利用者には 消費者のみならず、支払いを受ける事業者側も含まれている。）この定義に照らし合わせれ ば、既に普及しているクレジットカードや、銀行預金を利用した様々な取引、銀行振替な ども電子マネーの一類型として考えることが可能である。これらのような電子マネーのう ち、近年の技術開発により実現されたものについて、以下では 「電子決済サービス」と称 することとする。2 1 日経ＢＰ社、第８回インターネットアクティブユーザ調査より。概算の数値は同調査