平成17年度応用机械设计制図I.pdfVIP

平成１７年度「応用機械設計製図Ｉ」 デザイン課題：セルフロック機構の設計製作 実施報告書 課 題： ＜セルフロックの原理について＞ セルフロック(self-lock)とは摩擦などを利用して，物体のある方向の動きを制止し，その方向へ力 が大きければ大きいほど制動の力も大きくなり，機構が破壊されない限りその動きができないことをいう． セルフロック機構は機械のみならず日常生活にも多用されている．安全装置やストッパーなどにセルフロ ック機構が多く見られる． 摩擦を利用したセルフロックの原理については図１に示す物体を力 Ｆで押し，平面上に滑らせるケー スを考えてみよう．Ｆと平面との角度はβとし，物体と平面との静摩擦係数はμとする．物体の重さを考 えなければ，物体と平面との圧力はＦの垂直方向の分力Ｆｙであるため，物体と平面との静摩擦力はμＦ y となる．一方，物体を滑らせる力はＦの水平方向の分力Ｆxであり，Ｆ，Ｆy，Ｆxの間は以下の関係が ある． F Fy 物体 Fy F sin β β F x F cos β Fx 物体を滑らせるためには推進力Ｆx が摩擦抵抗μ Ff Ｆy より大きくなければならない，すなわち， N F ≥μF ⇒ cos β ≥μsin β 図１ 平面上に滑る物体の力学 x y を満足しなければ物体は滑らない．上記の関係から，βは一定の値を超えればcos βμsin β となり，い くら大きい力Ｆを加えても物体が動かないことになる．極端のケースであるが，β＝９０°，すなわち， 物体を垂直に押している場合，物体が動くはずがないだろう．これはセルフロックの原理である． ＜セルフロックの機構例＞ 安全装置やストッパー，過大解釈してひもの結び方もセルフロックの原理を考えて設計した例が多くあ る．図２は通常よく見られるセルフロックの機構である．板は上には移動できるが，下へ引っ張られると ロックされ，強く引っ張るほどロックが強くなる． 図２ セルフロック機構例 ＜設計製作の製品について＞ 図２の機構を含むセルフロック機構を実現するための具体的製品を設計製作しなさい．板はアクリル 製で，厚さ 5mm，幅 20mm，長さ 300mmである．摩擦係数μは 0.1とする．製品は板のサイズを考慮して できる限り小さく設計すること． 製品製作に使用する工作機械： 工作センター所有のボール盤，旋盤，フライス盤，ノコギリ盤など， 必要な場合外注による放電加工も考えられる． 材料と部品： 主な材料は軟鋼，中炭素鋼で，必要な標準部品や半製品部品は購入できる． 予算： 材料と部品の購入費は各グループ 10,000円以内とする． 設計製作の情報収集 設計・製作に必要な情報や知識の収集は以下の手法で １）教科書（機械設計工学，機械製図） ２）参考書（機構学や機械設計便覧等） ３）インタネット 実施方法 ・グループによる協同設計・製作 ・１グループは４〜５人で構成する．グループリーダは互選によって決める． 提出要件 ①組立図と部品図，ただし，図面が多い場合教員の指定にしたがう． ②設計製作レポート（機構の説明，主な寸法の算出過程，加工方法，加工工程，製品についての自 己評価，設計製作中の役割分担，感想・反省点等） ③完成した製品 実施計