血友病整形外科治疗课件.ppt

血友病の整形外科治療 国立療養所福井病院 整形外科　竹谷　英之 contents 関節内出血 滑膜炎と出血 血友病性関節症肩関節肘関節手関節股関節膝関節足関節 血腫?偽腫瘍 合併症骨粗鬆症遅発性尺骨神経麻痺腰痛 治療関節内注入滑膜切除術人工関節 ＨＩＶ感染の影響 インヒビターの手術 滑膜と関節 関節包：靭帯?線維層?滑膜（層） 滑膜：関節包の内側にある膜で、関節液を産生したり老廃物を排泄するもの。 滑膜の厚さ：関節内の場所により異なり、大きな隆起やひだとなって2cmにもおよぶ突起となる。 滑液（関節液）：滑膜細胞が産生するヒアルロン酸蛋白複合体が加わった組織液で、関節の衝撃緩和、潤滑に重要な役割を果たしている。膝関節で通常4~6mlの黄色透明の液体である。 年齢による滑膜形態の違い 比較的若い患者の滑膜患者の年齢や出血回数により違いがあるが、充血し増生した滑膜が見られる。 年長患者の滑膜線維を含む平坦な滑膜が見られる。 右　　　膝（重症血友病Ａ，‘73） ‘９８レントゲン 左　　　膝（重症血友病Ａ，‘73） ‘９８レントゲン 膝　穿　刺 両膝とも近年出血感を自覚したときに補充療法を行い、出血を自覚したことはない。また最近の出血感は左右ともに、約２週間前に自覚している。 血友病の整形外科のＨＰ http://www.aids-chushi.or.jp/c7/seikei/seikei-index.htm○血友病性関節症（肩、肘、手、股、膝、足）○滑膜炎○偽腫瘍×滑膜切除術×人工関節×関節固定術×理学療法?装具 肩関節（正常） 肩関節（骨のう胞?関節面の不整） 肩関節（骨頭の縮小?関節裂隙の狭小化?臼蓋窩の延長） 肘関節（正常） 肘関節（骨棘?橈骨頭の偏位） 肘頭の先が伸びてとがっている 肘関節（肘頭窩の拡大?骨折） 肘関節（緩み?外反変形） 手関節（正常?骨粗鬆症?関節裂隙の狭小化） 股関節（正常?外反股） 股関節（骨棘?骨のう胞?関節裂隙の狭小化） 股関節（骨のう胞?骨粗鬆症） 膝関節（正常） 大腿骨 膝関節（山形変形?膝蓋骨の亜脱臼） 膝関節 細い大腿骨 膝関節 関節面の不整 足関節（正常） 内くるぶし 足関節（距骨の変形?関節裂隙の狭小化） 偽腫瘍 ２９歳、血友病A（＜１％）、HIV（－） 血友病性血腫?偽腫瘍 血友病患者の骨粗鬆症 主に関節を形成する骨内で粗造な骨梁として観察される。 成長期（骨塩を蓄積すべき時期）に日常生活が制限されること（車椅子?床上安静）による全身の骨塩量の低下が見られる。 症　例(16 cases 19 samples） 歩行能力とZ-score 歩行能力別では骨塩量の有意差を認めなかった。 下肢関節症とZ-score 全体として下肢の関節症の程度とZ-score(%)の間に関連性は認められなかった。　　　　　（相関係数0.051） Sample数は少ないが、関節症とZ-score(%)の間の関連性を歩行能力別にみると、各相関係数は、杖なし歩行(11 samples)では0.217と相関なく、杖歩行(5 samples)ではー0.784と強い負の相関関係、車椅子移動(3 samples)では0.897で強い正の相関関係を示した。 遅発性尺骨神経麻痺 尺骨神経の迂回 小指と薬指の痺れ 神経伝導速度 神経剥離術 腰痛 　　　　　　 　　　左骨盤下がり→ 　　?左の膝が伸びない ←右肩下がり 　　　?右脚に体重負荷 人工関節置換術 1985年～2000年までに33例51関節 手術時年齢　21歳～60歳　（平均38.5歳） 人工股関節置換術（ＴＨＡ）　11関節人工膝関節置換術（ＴＫＡ）　35関節人工足関節置換術（ＴＡＡ）　 5関節 経過観察症例 2年以上経過例（27例40関節）中 5例7関節で2年以上の経過観察できず 22例33関節で臨床成績を調査 人工股関節置換術（ＴＨＡ） 8 関節人工膝関節置換術（ＴＫＡ） 22関節人工足関節置換術（ＴＡＡ） 3 関節 平均経過観察期間　8年2ヶ月（2年～15年） 人工股関節置換術臨床成績変形性股関節症の判定基準 人工膝関節臨床成績ＲＡ膝治療成績判定基準 人工足関節臨床成績足関節機能評価（高倉ら） 多関節置換術 血友病性関節症に対する人工関節置換術：41例66関節 　　このうち3関節以上の 　多関節人工関節置換術を行った症例：5例 両膝、右足関節：２例 両股、右膝関節：１例 両足、左膝関節：１例 両股、両膝、右足、両肘関節：１例 　初回手術時年令：35?49歳 　　調査時年令　：37?52歳 　全例凝固因子1％未満の重症血友病A