核燃料物质等输送防灾.docVIP

核燃料物質等の輸送時の防災我が国における核燃料物質等（核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物）の輸送としては、原子力発電所で用いられる新燃料や原子力発電所で発生する使用済燃料の輸送が。また、イギリスやフランスの再処理施設からの返還ガラス固化体などの輸送も行われています。　これらの核燃料物質等の輸送については、国内においては主としてトラックまたはトレーラーによる陸上輸送により行われています、使用済燃料の輸送については、各原子力発電所から国内再処理施設へ専用の運搬船により行われています。　　万一、核燃料物質等の輸送中に、放射性物質の漏えい又は遮へい性能が劣化するような事故が発生した場合には、原子力事業者及び原子力事業者から運搬を委託された者により、原子炉等規制法に基づき、必要に応じて、救出、消火活動、立入制限区域の設定、汚染、漏えい拡大防止対策、遮へい対策等の緊急時の措置が行われるとともに、国により、放射性物質輸送事故対策会議の設置、国の職員及び専門家の現地への派遣等が行われます。　　これらの事故対策が迅速かつ的確に行われることにより、核燃料物質等の輸送時の事故が、原子力緊急事態に至る可能性は極めて低いと考えられます万一原子力緊急事態に至しても、対応すべき範囲が極めて狭い範囲に限定され輸送が経路が事故発生場所があらかじめ特定ない特殊性原子力事業者と国が主体的に防災対策を行うことが実効的であると考えられます。放射性物質等の輸送の安全規制核燃料物質等の輸送物の種類と輸送容器 原子力災害発生時の処置 原災法第１０条に規定する通報 ○原災法第１０条による通報 核燃料物質等の輸送中原子力防災管理者は、主務大臣並びに当該事象が発生した場所を管轄する都道府県知事及び市町村長に直ちに通報します。警戒本部警戒本部設置通報受信後、では、職員への連絡、召集を行、原子力緊急事態に該当するか否かの判断を行い、該当警戒本部を設置します。警戒本部は、必要に応じ、防衛庁と警察庁に対し、現地派遣支援を依頼します。現地警戒本部現地警戒本部設置派遣チームは、現地に到着後、現地警戒本部を設置し現地警戒本部は、原則として、放射線又は放射性物質の影響の及ばない事故周辺地域にて対応します。原子力事業者等は、直ちに、携行した防災資機材を用いて立入制限区域の設定、汚染?漏えいの拡大防止対策、遮へい対策、モニタリング、消火?延焼の防止、救出、避難等の措置等を的確かつ迅速に行ます。原災法第１５条に規定する原子力緊急事態 ○原子力緊急事態宣言発出原子力緊急事態経済産業大臣内閣総理大臣に対して緊急事態が発生した旨の報告を行い、内閣総理大臣から原子力緊急事態宣言が発出されます原子力緊急事態防護対策核燃料物質等の輸送物は多人数の輸送隊で構成されて隊列輸送が行われて、事故が発生した場合には、事業者による立入禁止区域の設定、汚染?漏えい拡大防止対策及び遮へい対策等が迅速かつ的確に行われます原子力緊急事態に至った場合、次のような防護対策がられます。[Ａ型輸送物]（例：新燃料、濃縮二酸化ウラン、濃縮六フッ化ウラン、天然六フッ化ウラン）初期消火後、ロープ等を用いて半径１５メートルの範囲を立入禁止区域とし、シート等により漏えい防止対策をとる。[Ｂ型輸送物]（例：使用済燃料、ＭＯＸ燃料、高レベルガラス固化体）放射線が放出されている場合には、ロープ等を用いて半径１５メートルの範囲を立入禁止区域とし、土壌等で遮へい対策をする。放射性物質が放出されている場合には、ロープ等を用いて半径１５メートルの範囲を立入禁止区域とし、シート等により拡散防止対策をする。経済産業省対策本部の設置原子力緊急事態経済産業省対策本部設置政府対策本部経済産業省対策本部次のような作業が行われます。　事故?災害情報の収集?分析作業避難?退避等に係る指示の見直し、改訂作業現地への専門家派遣作業各種公表資料の作成作業経済産業省現地対策本部の設置経済産業省現地対策本部対策拠点施設設置ます。対策拠点施設の候補施設、サービスエリアやパーキングエリアがます。政府現地対策本部の設置政府現地対策本部設置されます。経済産業省現地対策本部政府現地対策本部原子力災害合同対策協議会政府現地対策本部、関係地方公共団体の災害対策本部が、原子力緊急事態に関する情報交換、緊急事態応急対策について相互協力をすることを目的に原子力災害合同対策協議会を組織し、緊急事態体制における対応状況（緊急事態応急対策の実施等）の把握、現地対策本部としての緊急事態応急対策の方針案の決定を行います。  放射性物質等の輸送の安全規制 　放射性物質等の輸送の安全規制は、国際原子力機関（IAEA）が定めた放射性物質安全輸送規則（平成8年版）を我が国を含め各国が各