暗号技術を知る - 九州大学サイバーセキュリティセンター.pptxVIP

サイバーセキュリティ基礎論 ― IT社会を生き抜くために ―暗号技術を知るこのスライドは大学院システム情報の講義「暗号と情報セキュリティ特論」の資料（主に暗号理論 第1回）を一部利用しています講義担当櫻井 幸一 (九州大学大学院システム情報科学研究院)元スライド作成穴田啓晃 (長崎県立大学 情報セキュリティ学科)Xavier Dahan 　(お茶の水女子大学)サイバーセキュリティ基礎論日常における情報セキュリティ毎日いたるところで暗号、情報セキュリティが利用されている。Blu-ray / DVDIC カードスマートフォンオンラインショッピングサイバーセキュリティ基礎論情報セキュリティとは情報セキュリティを構成する３大要素サイバーセキュリティ基礎論情報の機密性、完全性、可用性を維持すること４大脅威 （1/4）情報の機密性が守られていない。サイバーセキュリティ基礎論 盗聴４大脅威 （2/4）情報の機密性が守られていない。サイバーセキュリティ基礎論 なりすまし４大脅威 （3/4）100万円1万円情報の完全性が守られていない。サイバーセキュリティ基礎論 改ざん４大脅威 （4/4）一週間前に注文しましたよね？いいえ、注文してません。証拠は？サイバーセキュリティ基礎論 否認暗号の役割サイバーセキュリティ基礎論暗号アルゴリズムや暗号プロトコルを用いて、4大脅威に対抗する機密性、完全性などを実現する暗号系 (cryptosystem) の構成方法や性能?安全性などに関する研究暗号の歴史古代の暗号から現代暗号へサイバーセキュリティ基礎論古代の暗号紀元前から暗号はあったスキュタレー暗号紀元前５世紀にスパルタで使用文字列が並んだリボンを棒（ス　キュタレー）に巻きつけるある列に意味のある文章が現れるシーザー暗号紀元前１世紀カエサルが（軍事　ではなく）私信のために用いた各文字を等間隔にずらして暗　号化する復号は逆側にずらすサイバーセキュリティ基礎論シーザー暗号（一例）HELLOWORLD13個ずらしURYYBJBEYQABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ||||||||||||||||||||||||||NOPQRSTUVWXYZABCDEFGHIJKLMサイバーセキュリティ基礎論古代から現代へ近代以前　暗号は緩やかに発達科学者が自分の発見を秘匿しつつ、先に発見していたことを主張するために、アナグラムによる暗号文を公開外交や軍事上の必要から暗号の安全性を要求近代～現代　暗号は急速に発達1895年　モールス信号による無線通信の実現誰でも傍受可能→暗号技術が必須に1918年　機械式暗号装置「エニグマ」の発明1925年　ドイツ軍が正式採用1939年　イギリスの暗号学者アラン?チューリングらが解読1940年代　電子計算機（コンピュータ）の登場1990年代～　インターネットの普及　サイバーセキュリティ基礎論現代暗号で用いられる技術サイバーセキュリティ基礎論現代暗号の安全性ケルクホフスの原理秘密鍵以外の情報を敵（攻撃者）が知ったとしても、なお安全でなければならない秘密鍵以外の情報とは暗号化アルゴリズム、復号化アルゴリズムなどケルクホフスの原理は現代暗号の基本的要請アルゴリズムが公開されていれば、研究者間で暗号の安全性を検討でき、標準化することができるという利点があるサイバーセキュリティ基礎論安全性の種類情報理論的安全性（絶対的安全性）無限大の計算能力を持つ攻撃者に対しても保証される安全性ワンタイムパッド暗号はこの安全性を持つ一回で使い捨てる乱数表を利用した暗号計算量的安全性攻撃計算に膨大な時間を要し，現実的に実行不可能という意味での安全性多くの共通鍵暗号，公開鍵暗号の安全性はこれに基づく物理的安全性ある物理原理に基づいて保証される安全性例：量子暗号不確定性原理を利用して送受信者で情報を共有する回線を利用物体の量子的な状態を痕跡を残さずに測定することはできないサイバーセキュリティ基礎論ワンタイムパッド暗号サイバーセキュリティ基礎論情報理論的に安全であるが、膨大なサイズの鍵を用いるので普段使用する暗号としては不適当ワンタイムパッドの活躍例太平洋戦争中の日本陸軍キューバ危機（1962年）回避後、米ソ首脳同士が直接対話する通信線の必要性を痛感した両国は1963年8月30日に通称「赤電話」と呼ばれる通信線（ホットライン）を設置。ワンタイムパッド暗号を利用していた。「電話」といいつつ音声ではなく文字通信暗号技術の数々サイバーセキュリティ基礎論秘匿通信のモデル通常のメッセージ複号鍵暗号鍵暗号文平文平文複号化暗号化NETWORKサイバーセキュリティ基礎論２種類の「鍵」を用いる共通鍵暗号近代以前から用いられている暗号　　特徴送信者と受信者で鍵を共有する処理が速く、今